第42話 えっち

「雪花お兄さん、こっち見て?」

「雪花君、こっちもだよ?」


 目の前には、タオルも何もつけずに僕の事を二人が、誘惑してくる。


 昼間の間は、三人で散策をしに行って、沢山遊んだ。もちろん楽しかったし、三人で遊ぶことができて楽しかった。


 絵里ちゃんも、久しぶりの旅行だからかすっごく楽しそうにしていたし、美穂さんはそんな絵里ちゃんを見て心の底から嬉しそうにしていた。


 が、問題はお風呂の時間になってから。


 三人で、豪華な夕食を食べゆっくりした後に、お風呂に入ることになったのだが、美穂さんが言っていた混浴が現実となってしまった。


 美穂さんが、ここの旅館の女将さんと仲が良くてお風呂を貸し切りの状態にしてくれたらしく、ノリノリで僕の腕を抱いてお風呂に連れていかれ、この状態になった。


「雪花君のこと、洗ってあげるね?」

「私は、前を洗うからお母さんは後ろをお願い」

「はーい」

「え、ちょ、」

「はーい、動かないでねー」


 連れられるままに座らされ、絵里ちゃんは僕の前に回り込み美穂さんは僕の後ろにピタッとくっついた。


「気持ちいい?」


 耳元で、そう囁かれびくっとしてしまう。美穂さんはそんな僕を見て「可愛い。もっといじめたくなっちゃうなぁ」とささやいて、僕の耳にそっと息を吹きかける。


「雪花お兄さん、こっちも、だよ?」


 胸を押し当てて体で僕の体を洗ってくる。


 もちもちとした、柔らかい絵里ちゃんの肌と触れ合い、少しだけ.........いや、かなり興奮してしまって、絵里ちゃんを正面から見れない。


「私の体、堪能してね?」


 そう言って、より強く押し付けてくる。


 美穂さんは、美穂さんで体をくっ付けて、僕の頭を洗ってくれる。


「二人で、溶かしちゃうからね?」

「覚悟してね?」


 二人に、くっつかれながら洗われること十数分。


 満足したのか、今度は「私達を洗ってくれる?」と言われてたので、覚悟をきめ、まず美穂さんの体に触れる。


「じゃあ、行きますよ?」

「うん、優しく、ね?…んっ」


 触れると、吐息のような声が漏れる。そのままゆっくりと洗っていく。


「その.........ここも、触れますよ?」

「うん.........っていうか、いっぱい触れたでしょ?雪花君」

「.........言わないでください。恥ずかしいんですから」

「ふふっ」


 美穂さんの胸を丁寧に洗い、下の方も洗っていき全部隅々まで洗い、流し終わる。


「ありがとね、雪花君」

「はい」

「じゃあ、次は、絵里ね」


 意気揚々と座り、今か今かと待っている絵里ちゃんの背中に触ると吐息が漏れ、洗っていくうちに段々と荒くなり、終わるころには.........


「雪花お兄さん、もう我慢はできないよ」


 振り返った絵里ちゃんの顔は、狼の眼だった。


「雪花君、責任、とってね」

 

 首に腕を回され後ろから囁かれ、固まってしまう。


 …まだお風呂に入ってもいないのにのぼせてしまいそうだ。

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