第27話

「雪花お兄さん、お帰り?」

「た、ただいま」


 どうしたんだろう、絵里ちゃん。なんかおかしいような気がするは僕だけ?


「雪花お兄さん、早く家に上がって?」

「うん」


 どうしたんだ、絵里ちゃん。

 

 いつもニコニコ笑顔なのは変わらないけれど、なんか雰囲気が違うというか、なんというか。


「どうしたの?絵里ちゃん?」

「何が?」

「なんか雰囲気が違うような感じがするんだけれど」

「そんなことないよー?」


 やっぱり何か違う様な。


「お帰り、雪花君」

「ただいまです。美穂さん」


 ..............美保さんも怪しげにほほ笑んでいるような。


「雪花君、こっちおいで?膝枕してあげる」

「え、あ、いいんですか?」


 急な展開についていけないが、膝枕をしてもらえるみたい。


「お母さん?」

「なに?絵里」


 いつもは仲がいい二人がにらみ合ってるんだけれど。


 本当にどうしたんだろう。


「雪花お兄さん、私と一緒にゲームしよ?..............耳舐めもしてあげる」


 っと僕に耳打ちをして、小悪魔的表情をうかべる。


「ほーら、雪花君。私の膝が空いてるよ?」

「雪花お兄さん、私はお耳の掃除もセットなんだけれどなぁ」


 どうしよう、今日は二人がいつもより、その、積極的というか僕を甘やかそうとしてくるんだけれど。


「じゃあ、先に美穂さんから」

「はーい」

「むぅ、絶対に後からお耳いじめてあげるんだから!」

「じゃあ、頭乗せちゃって?」

「分かりました」


 美穂さんの膝に頭を乗せると、膝は驚くほど柔らかくて沈んでしまいそうな感覚に堕ちる。


「気持ちいい?」

「はい、最高です」

「良かった」

「あと、十分経ったら私だからね」


 そう言った、絵里ちゃんは頬を膨らませていじけている。


「雪花君」

「なんですか?」

「絵里の事、ちゃんと見てあげてね」

「..............?はい。分かりました」

「..............分かってなさそうだけれど、まぁいいか」

「?」

「私の事もちゃんと見ててね」

「はい」


 ちゃんと見ててねってどういうことだろう。


 今日の事と関係しているような気がするけれど..............いくら考えても答えが出ない。


「お母さん、次、私!!」

「はいはい」


 絵里ちゃんの膝も柔らかかった。


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 こんにちわ、kanikuiです。


 貞操観念逆転世界で世界一の配信者を目指すを出します。読んでくれると嬉しいです。


 この作品もよろしくお願いします。

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