進路

3年生になった。

先生の恋も私の恋も何も進展しないまま。

これから先の進路を決めないといけないんだけど......。


「先生ー。やりたいことないよー」


私は吠え面をかく。

やりたいことって聞かれても特にない。


「何でもいいんですよ。ちょっと興味のあることでも」


私は考える。

だけど、一向に出てこない。


「先生はどうして先生になったんですか?」


私はずっと気になっていた。

先生はどうして先生になったのか。


「親が先生だったから、その流れでね」

「じゃあ、私、先生になろうかな」


もし私が先生になれて、再会できたら......。

いや、もうその頃には先生も結婚してるよね。


「難しいぞー。本気だったら、勉強教えてやる」


そう笑顔で言う先生がとてもとても、ずるかった。


「言いましたねー。じゃあ、勉強教えてくださいよ」


私の進路があっという間に決まった。

私は高校教師を目指す。

簡単じゃないのはわかっているけど、先生みたいな先生になりたい。


そして、私のこの気持ちを伝えたい。

私は先生に告白する!

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