2-12


そして、季節は巡る。



夏休みが終わり、私は日常へと戻った。


秋晴れの、とある昼休み。




「よお。」


私と詩編先輩が二人で過ごす屋上に、突然瑠夏先輩が現れた。


屋上に誰かが訪れることが初めてで、私は驚いて箸からミニトマトをぽろっと滑らせた。




「もうばれたか。」


詩編先輩が残念そうに呟いた。


どうやら昼休みに私と屋上で過ごしていることを遊び半分で隠していたらしい。



「お前昼休みの度にどっか消えるから、ずっと気になってたんだ。やっと見つけた。」


瑠夏先輩がにやっと笑う。



「瑠夏先輩、よかったら一緒にお昼食べませんか?」


私は嬉しくなって瑠夏先輩を誘う。



「ああ。遠慮なく。これから毎日一緒に食うわ。」


「少しは遠慮してよ。」



きっと、もっと楽しくなる。

理由はわからないけど、そういう予感がした。




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