D.B.I.P〜バーチャルアイドルの頂点へ!〜
サクヤ大佐
序章
――歓声が響いていた。キラキラとライトが照らされ、その熱狂ぶりはステージ裏にまで伝わってきていた。
「……本当にいいんだな?」
マネージャーが私に声を掛ける。ここまで来て引き返す選択肢?そんなこと……できるわけない。
「うん……だって、これはもう決めたことだから。それに勝てば全部問題ないんでしょう?」
その言葉にマネージャーは黙ってしまう。そう……優勝さえ出来れば、全てが上手く運べると信じてここまで突っ走ってきた。後は自分がその役割を担うだけ――
社長にマネージャー、ここまで切磋琢磨してきた仲間達……そして――と思い返していた所で鼓動が高なっていることに気づいた。
……やっぱり緊張するなぁ
軽く深呼吸をして気持ちを落ち着かせる。よし……気持ちの整理もできた。
「それじゃあ、行ってくるね」
「ああ……行って来い、そして……勝ってこい」
その一言に後押しされ、手を振りながらステージへと向かう。
「さあ!いよいよ始まりました!第7回D.B.I.P決っ勝〜戦!前回は《
進行の開催の合図と共にステージに上がっていく。途端に歓声が大きくなり、満員の観客席からは数多のペンライトが振られていった。
「……来たわね」
決勝まで勝ち上がってきたライバル達に声を掛けられる。ギラギラとした獰猛な獣のような視線が送られ、思わず
「ここまで来たからには後は恨みっこなしよ。全力で戦い抜いて、良い大会にしましょう!」
「――うん!負けないよ!」
「それでは全ての準備も整いましたので始めていきましょう!」
そしてそれぞれの夢を叶えるための戦いが始まった。
――これは、私がバーチャルアイドルの頂点を目指す物語
D.B.I.P〜バーチャルアイドルの頂点へ!〜 サクヤ大佐 @sakuya13yoi
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