第6話

「じゃあ、冬休み楽しみながら、しっかり勉強もして下さい。事故にはくれぐれも気をつけるように。それじゃあ解散。」


帰りのSHRが終わり、一気に教室が騒がしくなった。待ちに待った長期休暇だ。皆気分が良いのだろう。冬休み何をするか、そんな話題が多い。また俺もその話題に呑まれる1人のようで


「優希くん♪冬休み何するの?」

ももが身体を寄せて来ながら話しかけてくる。あの1件から、積極的になったなと今日も感じる。


「勉強かな。初詣とかは行こうと思ってるよ。」

「私と遊ぶのは?」

もとより、遊びに誘おうかなと思っていたので


「クリスマスくらいに遊ぶか。空いてる?」

区切りの良い日、何となくそう思ったのでクリスマスを提案した。すると顔を赤らめながら

「良いよ?どこ行くの?イルミネーションとか?」

と聞いてくる。何もプランは無かったので

「そうだな。昼くらいに集まってダラダラしよう。それでイルミネーション見て帰ろう。」とももの提案に乗った。


話しているのも潮時かと思い「じゃあな」と一声かけて帰る。長期休暇楽しみだな、なんて思いながら。






―✧―





約束のクリスマスの日になった。女子と遊びに行くので勿論髪をセットする。アイロンでスパイラルを作りワックスをつける。中々上手く出来たな、と心の中で思いほくそ笑む。


服は白の長袖その上に黒のパーカー、下はジーンズと言った至って普通のファッションにした。と言うより服が少なすぎる。新しいのを今日買おうかな、なんて思い母さんに


「服を買いたいから少し多くお金をくれないか?」

と頼み十分な量のお金を受け取った。


財布とスマホをカバンに入れて

「行ってきます」と家を出た。



最寄りの駅まで歩いて行き、待ち合わせにしていた時計の前に目をやる。


「ごめん。まさか、もういるとは」

白を基調としたファッションに身を包んだももがいた。差し色に淡いピンクを取り入れており、いつもと雰囲気がガラリと変わっていた。


「待たせてすまん。それより綺麗だな。」

待たせたことを流すために言った'綺麗'ではなく、本心からそう思った。


「いやいや。私が早く来すぎただけだから!」

顔を赤くしながら、そう断る。確かに集合時間の15分前だけど手が赤いのを見るにかなり待っていたと伺える。


これ以上の断りあいは不毛だと思い

「寒そうだし、手でも繋ぐ?」

冗談6割くらいでそう聞く。少しづつももに対して気持ちが傾き出している事を感じている。普通なら、こんな事言わないのに。


一方、俺の言葉に対しももは

「もちろん!」

と嬉しそうに手を繋いでくる。やっぱり冷えてたかと思いながら一緒に駅構内に入り目的の福江行きの電車に乗り込んだ。






________________________

更新サボってたくせに短くてすみません。またダラダラupしようと思います。















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