第3話 ようこそ

ヴィシュヌ達グループは、ここ日本の神仏様に会いにやって来た。


アメノミナカヌシ様が出迎えてくれる。そこには、ブラフマーもいる。


ミナカヌシ「よく、来てくださいました。」


ヴィシュヌ「この度は、お招きいただきまして、ありがとうございます。」


ミナカヌシ様は微笑みながら、ヴィシュヌ達グループの神々を見ていた。


そうして、ヴィシュヌ達を一部屋へ案内しする。日本らしく、和室とでも言おうか、そんな部屋だった。


ミナカヌシ「この部屋はとある我が国の神社に通じているお部屋なのですよ。」


「神社?」


皆が首をかしげる。


ブラフマー「この国では、地球人の中でも日本人達が、神仏達との繋がりを大切にしていてね、神社や仏閣に足を運びお祈りしたり、願い事をしたりするんだよ。」


チコには、よくわからなかった。人々から見たら神々は偉い存在と言うことが。自分の周りにいる神々や女神達は偉い存在なのか?


サムにチコは突き尋ねてみる。


サムは、チコに神々は人々を教え導く者だから、偉いのではないか。と話している。


その様子をミナカヌシ様が微笑みながら、見ている。



部屋で皆が雑談していると、


「失礼いたします。」と言う声と共に、幾人かの方々が入って来られた。


男性、女性様々だ。


彼らはヴィシュヌ達と対峙するように座るとミナカヌシ様が紹介する。


ミナカヌシ「こちらは、我が国でご活躍されております、不動明王様、並びに四天王である、方々であります。」


「はじまして。アメノミナカヌシ様より今回任務を賜りました。不動明王にございます。我々の持てる力を存分にお使いくださいますよう。」


ブラフマー「堅い挨拶はそれくらいでね。ヴィシュヌのグループは、ラフな感じだから、楽にしてください。」


チコは、日本の神仏達の見た目の迫力に固まる。


不動明王「ハッ、ハッ、ハッ。」不動明王が笑いだす。


「お嬢さん、わしらが恐いかな。」


チコは、いきなり言葉をかけられドキドキする。


それもそのはず、チコの周りには皆優しい神々ばかり。見た目すらも穏やかな感じなのだから、日本の神仏の迫力ある姿は強烈に見えた。


チコのその様子にその場は和み、日本の神仏達交えて雑談が始まる。


チコは、皆の雑談をききながら、終始ドキドキが止まらなかった。その様子を見たサムは、そっとチコの手を握る。


「大丈夫。大丈夫。。。」


そう言っているかのようだった。。。




その出逢いからすぐに、すっかり日本の神仏とヒンズーの神々は仲良しになっていた。


ヒンズーにはない、出来ない事をお不動様や、四天王達が請負い、女神達はヒンズーの女神とは違う、品の良さや、女性としての考え、男性を支える事等を共有していたのだった。


これが、ヴィシュヌ達の種族を超えてのグループの始まりであった。


ヴィシュヌとラクシュミーは皆の様子を見ながら安心する。


ヴィシュヌ(何処にもない、良いグループになるよ。僕らは。。。)


そう、確信がヴィシュヌの中にはあった。



サムはお不動様と一緒にいる事が多い。きっかけは、ヴィシュヌの一言だった。


ヴィシュヌ「サム。お不動様に沢山教わるといいよ。」


それにより、お不動様と一緒なんだ。


不動明王「サムよ。そなたは将来どんな男になりたいのだ。」


サムは「ん?」となる。普通は「どんな神になりたいか。」ではないだろうか。


不動明王「神仏になる前に我々はまずは男である。神は只の称号にすぎない。まずは、己がどのような男になりたいか。。。それが大事ぞ。」


サム「神の前に只の男。。。ですか。。」


不動明王「そうである。男だ。」


するとサムはお不動様に話す。


サム「僕、、、守りたいんだ。もう、ずっとその想いがあるんだ。」


「大切な者を守りたい!」


不動明王は微笑むとサムに


「ならば、己を強くせねばな。」


サム「強く?、、、強く。。」


サムには「強く」の意味がどのようなものなのかよくわからなかった。


不動明王は「これから、学んでいけばよい。」


ただ、その一言だけサムに伝えた。



チコはと言うと、ヒンズーの女神達には変わらず愛され可愛いがられていた。それとは別に日本の女神達から出る雰囲気が気になって仕方なかった。


ヒンズーの女神とは違う感じで日本の女神達はチコに接してくれていたからだ。


彼女達は、姫と呼ばれているようだ。


姫「チコちゃん、おはようございます。おやつがありますから、ご一緒しましょう。」


チコは言われるままに日本のおやつを頂く。今で言うアラレとでも言うか、おかきか。そんなおやつと緑茶だ。


口にしたこのない食物。一口食べチコには合ったようで、美味しい。


ニコニコしながら、食べている。


「あ、ズルいわよ、私達も一緒にお茶したいわ^_^」


ヒンズーの女神達が途中から一緒にお茶するなど日常茶飯事なのだった。


「皆様も、どうぞ。」女神達はこうして、チコを囲い、和気あいあいだった。


ラクシュミーもその様子に安心すると、自らその輪に入るのだった。


さぁ。これからだぞ。


別のグループと出逢い、沢山の種族を超えての関わりが始まるんだ。


俺、シヴァがいるグループはまだこれから結成されようとする準備段階だった。


次は、ヴィシュヌ達はどんな奴らに出逢うのか。。。


知る由もない、サムとチコ達だった。。。



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