第19話 既成事実、作っちゃいます
「先輩と、ここで既成事実つくっちゃいます」
「ダメッ! それはダメッ!」
「ちなみに私は初めてです。先輩も初めてですよね」
ふふっと、サキュバスの様な色香に満ちた笑みを見せる一葉ちゃん。
俺は慌てて椅子から逃れようと暴れたが、時すでに遅し。
パイプ椅子がガタガタと揺れただけで、俺はしっかりと縛り付けられていた。
「ちょっと! 一葉ちゃん! ダメッそれっ!」
「だめと言われてもやめません。先輩。往生してください」
「ちょっと! 一葉ちゃん! それ、犯罪! レ〇プだからっ!」
「ふふっ。先輩のこと、〇しちゃいます」
はぁ~と、一葉ちゃんは興奮を抑えられないという様子で息を吐く。
「そうだ! 一葉ちゃん! 初めてだよね。痛いよ。だから止めよう!」
俺は必死に一葉ちゃんを説得……言いくるめようと言葉を並べ立てるが、一葉ちゃんが思い直す様子はない。
「痛いのも最初だけです。すぐに気持ちよくなって、自分から腰を振るようになっちゃいます。カラダはショウジキなんです」
「それ! 男のセリフだからっ!」
「というか先輩とできるんですもの。もう、想像しただけで……濡れてしまって……」
「それ! 女の子のセリフじゃないからっ!」
「もう、何を言っても止まりません」
一葉ちゃんが俺のズボンに手をかける。
ホックを外し、ジッパーを下ろし、俺の『その部分』が現れる……という場面で……
「クズ葉ぁーーーーーーッ!!」
バンッと大きな音がして、準備室の扉が開いた。
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