第2話

中3で大阪の中学に転校して来て、それで1年間で、私立も府立も高校に合格出来たんやから、自分めっちゃ偉い!めっちゃ凄い!高梨さんと高津さんは2人とも、仲良く私立の女子高のほうに進学してしまった。自分も2人と一緒に女子高に行きたかった。

府立高校には、近くに伊勢寺があって、伊勢さんの御導きによって、自分はこの高校に進学したのかなあと思う。高校の同じクラスに、中学の時に知ってた男子もいて、すぐ仲良しになった。帰る方向も同じやったから、一緒に自転車で帰った。自分の髪の毛は、わりと天然パーマみたいな感じで、くねくねと軽くうねってるんやけど、その男子は髪の毛まっすぐで、明るめの微妙にきれいな茶色で、でも生まれた時から、そういうきれいな髪の毛だったのかなあと思えるような自然な髪をしていて、少し羨ましかった。なんで、そんな、まっすぐなん?って思った。たぶんお姉ちゃんが2人くらいいて、ちっちゃい頃から、お姉ちゃん2人にきれいにしてもらってたんやと思う。いいなあ、お姉ちゃん2人もいて!

高校では、みんなから女子のように思われてて、その男子も、たまに後ろから、自分のお尻をムギュッと触ってきたりする。でも音楽に詳しくて、ギターも上手くて、色々音楽について自分に教えてくれる。自分の何倍も音楽について詳しくて、自分が好きな音楽のことを語っても、その全てを知っているから、自分も勉強になるし、知識も増えるから、その男子と一緒にいるの好きで、高校でも、いつも一緒に過ごしてる。でも、音楽に関しては、自分がどうやったとしても、なかなかその男子には追い付けない。

その男子とは別に、ドラムをやってる男子も、よく自分の胸をいきなりムギュッと触ってくる。「胸はそんなにはないんやなあ」って言われて、「失礼な!けっこうあるわっ!」て返してしまう。 どんな感じのドラムも難なくたたけてしまうから凄いなあと思う。なんで、そんなになんでもたたけるの?って思う。たぶん宇宙でいちばん好きなドラマーやと思う。

サッカー部の男子は、自分に対してめっちゃ優しくて、何かと自分に話しかけてきてくれて、まわりのみんなにも自分の存在をアピールしてくれている。自分は中3で沖縄から大阪の中学に転校して来たばかりで、高校生になって、やっと大阪での生活も丸1年経って、2年目も始まったばかりやから、まだまだ大阪弁も完璧には話せてなくて、その辺のことも、その男子はわかってくれていて、なんとか自分も大阪の高校生活に慣れるようにと考えて接してくれている。 文化祭で、アイスクリームのスプーンに名前を描いてアクセサリーをつくるお店あって、その男子が自分の名前でつくってきてくれて、プレゼントしてくれて、めっちゃ嬉しかった。サッカーはめっちゃ巧くて、飛び上がって、ひっくり返って、頭上高いボールを蹴って、ゴールの角ぎりぎりにシュート決めてて凄い。

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