君と富士山と

ヤッキムン

第1話

中3の時に、沖縄から大阪の中学校に転校になった。両親は、沖縄で仕事を続けてたんだけど、自分は、中3になるから、高校受験を落ち着いてやるようにと、大阪の祖父母の家に行って、そこから中学に通うことになった。自分としては、沖縄の工芸科のある高校に行って、伝統工芸を学びたい気持ちもあったんだけど、両親が、自分は、中3から大阪の中学に行くようにと決めた。沖縄の中学には両想いの好きな女の子もいて、中3も一緒に過ごしたかったから、沖縄を離れるのも寂しかった。最後、担任の先生が渡してくれたクラスのみんなの寄書きに、その子が「ああーっ!今ちょっと反抗したなー!憎たらしい!うっそっさぁー!」っ書いてたの読んで、めっちゃ笑えた。中学に好きな男の子もいたから、別れるの、めっちゃ寂しかった。中3でも、その子と友達として中学で一緒に過ごしたかった。

大阪の中学に行ったら、新しい女の子の友達たくさん出来た。クラスの女の子みんな、めっちゃフレンドリーで優しかったから、中3ていう凄く微妙で大事な時期に転校したけど、女の子のおかげで大阪を好きになれた。大阪のおばちゃんは、飴ちゃんをくれたりして、人に対して優しいってことを、なんとなく知ってはいたけど、大阪の中学に行ってみたら、ほんまに大阪の女子みんな優しかった。その事がめっちゃ嬉しくて、大阪に来て良かったなあと思えた。

中2の頃から、家で1人になったら、三面鏡を開いて、裸になって、可愛い下着を着けてエッチな格好をして眺めてて、中3になっても、可愛い下着を集めて、部屋で1人でエッチな格好してた。大阪の中学でも、自分のこと、みんな女子のように見てくれて良かった。

クラスの女の子みんなと仲良くなったけど、特に高梨さんが自分のことをめっちゃ好きになってくれて、制服が汚れてたら、常に気を使って、エチケットブラシで拭いて、きれいにしてくれた。高梨さんの親友の女の子の、高津さんが、自分に対して「他の子に浮気したら、あかんからねっ!」って常に言ってて、でも「高津さんなら可愛いから、浮気してしまうかもな」って思ったら、高津さんも顔を赤らめて、まんざらでもないような感じを受けたから、高津さんのことをより好きになってしまったら、その時はそれで良いのかもな~って思ったよ。高梨さんにしても、自分のことも高津さんのことも、どっちも好きなんやから、自分と高津さんとでもしも両想いになったとしたら、それならそれで、好きな2人にとって良き事なんやと思えるのかもしれない。その時は、高梨さんには、高梨さんのことをめっちゃ好きに想う、高梨さんに似合った兄ちゃんが現れるんやろなあと中3の自分には思えた。



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