休み

 長らく休みを取れずに十分な休息の出来ていない営業職の男がいた。やつれた男を見兼ねた友人が休養を促したものの、彼は陽が落ちたら休むとだけ言って仕事を続けた。


 そうして男は陽の光が落ちる前に倒れた。陽が落ちる頃になるたび場所を移して日時が朝の国に跳んでいたらしい。


 彼の会社は転送装置を専門に取り扱っていた。

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150字SF 水瀬志紀 @siki_minase

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