小説でよく百合を見てる人に限って忘れがちですが、日本では、まだまだ同性愛は一般的とまでは言えないもの。そういうことを理解していたからこそ、悩み続けてきたであろう一沙と涼乃の関係が社会人になってようやく噛み合っていくところは必見です。キャラ立てや感情描写が丁寧にされていたためか、読了後に彼女たちの“これから”を想像して、良き余韻に浸れました。