第5話

と言っても。

面と向かってキレる元気はないので、

俺的に、美人を前にすると足がすくんでしまうらしい。

とりあえず言われっぱなしは悔しいので

メンズノンノ買ってそんで隣の家に住むイケメンの知り合いに頼み込んだ。


一個上の先輩。

中学のとき、科学部で一緒だったんだけど、

文化部なのに髪型おしゃれイケてて

女子からもってもてだったのだ。


俺は先輩に賄賂持参(先輩が好きなカップラーメンを箱買いし)して頼み込んだ。


「俺、金髪ギャルに馬鹿にされているんですよ。先輩みたくかっこよくなりたいっす」


「うーん。出来る限りカッコよくしてやりたいけど...」


カップラーメン12個入りを渡す前はそんな

返答だが、目の前にその箱を見せたら、

先輩は顔色が変わった。


「おっけぇーい。

俺みたいなイケメンにしてあげようじゃないか!」

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