第325話 次の遊び
頭を抱えて絶叫する
やや間をあけて、彼の部屋に積まれている段ボールを思い出した。
「……もしやあの奇妙な服のことかい? ケツがでるスカートやら、下から乳が出そうな服やら、服なのかどうかも分からない布切れ……体が冷えそうなあれを着せるのかい?」
「そう! 着たらきっとすごくエロい」
段ボールにはミニスカのメイド服やボンテ―ジ服、シースルー系のドレス。セクシーな下着。拘束道具。高級化粧やアメニティセットが入っている。これらは
「……そう、かえ……あれを……ねぇ……」
孫の趣味を一切理解できないが、そこに口出しするような野暮な真似はしない。
そもそも
「そう! 瑠璃ちゃんはクズ性格だけどあの美貌は傍に置きたい。従順な人工霊魂を錬成して魂を取り替えたら僕好みになる」
それでも一度、
数えきれないほどの人間を犠牲にしながら完成させた理想の人工霊魂。
そして息吹戸の霊魂を消滅させるところまでは成功した。あとは器に人工霊魂を定着させれば夢が叶う……はずだった。
「だから体力が回復次第、攫いに行こうと思ってたのに。入り込んだヤツめ。八つ裂きにするんだからな!」
「まぁどうせこれで終わるんだ。悔いが残らぬよう頑張りな」
誰が何をしようが積極的に関わることはしない。例えそれが、十年以上も孫として育て暮らした
「よーし。いまから確保しに行こう」
勢いに任せて動こうとする
「馬鹿な子だよ。清栄様からしばらく活動中止の意向がきた。
「あーそっかー。そんな時期か。つまんないの」
「でも準備期間として使うにはちょうどいいな。それまでに瑠璃ちゃんの中身が違うってバレて処刑されなきゃいいけど」
ちらり、と
「仕方ないねぇ。協力してやるわい。お前が言ってた計画が実行できそうだからそのついで様子くらいは見てやるぞぉ」
「ってことは、カミナシにばーちゃんの器があったってことだよね!? 次はそいつになるの? ならすぐ会えるかな!?」
祖母としての
「上手くいけばすぐに会える。失敗すれば次を探すから当分は会えないがなぁ」
「おお。ばーちゃんにしては大胆」
「転生前だからのぉ。今なら血に紛れて色々できるわい」
「ばーちゃんはそーいう小狡いこと得意だもんね。しかも僕のため。とっても助かる!」
「ならそうだなー。ばーちゃんが失敗しても大丈夫なように、これ使っちゃおう」
「これは
「へっへっへ。絆が切れたら簡単だよ」
白拍子は少し動いただけで座り込んだ。絆が切れたことで衰弱している。新たに宿る霊魂を決めない限りじわじわと力を失い、やがて消滅するだろう。
だが
「ばーちゃんが成功すればあっちで、失敗すればコレで偽物をおびき出せばいいや。前に清栄様から原始の海をもらったんだ。きっとコレと相性がいいはず。白拍子ちゃん良かったね。神の化身に覚醒できるよ」
「じゃが、そやつは
「白拍子ちゃんには『キミを追い出した奴が瑠璃ちゃんに成り替わって生活している』って記憶を上書きするから。そいつを倒すべきって言い聞かせればいいだけ。ふふふ、どんな駒になるのか楽しみだなぁ」
大好物ばかりが揃った朝食をみて
なんだかんだでやはり、
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