第313話 礒報と合流
結界内の
術を展開した副作用で激しい疲労がやってくる。例えるならパソコンで長時間プログラムを組んだ後のような、脳が疲れて眠いという感覚である。
頑張れるが、休みたいという気持ちが上回る。
「じゃあ帰る」
「よしわかった。
「あとで
と念を押す。
「ワタシに聞きたいこと……だって?」
嫌な予感がして、
「被害が大きくなった理由、教えてくれるよね?」
呼び出しがなければ同人誌即売会で物色していたはずであり、
「ホントにすんませんでした。初動封じ込めに失敗したんです。
「内容次第だね」
三人は第二駐車場で
「皆さんご無事でなによりです」
顔は汗だくで整っていた髪は乱れている。手と頬に細かい擦り傷があるが、大きな怪我はなかった。
「転化も完全に解けていないのに戦場に戻るなんて何を考えているんですか!」
激しい剣幕をみて、
「いやいや。あの場合は仕方なくだな」
「にゅ」
「気を失った私が悪いんですが、それでもアメミットの医療隊員が来てからでも遅くなかったはずでしょう!? 不調のまま戻ってどうするんですか、死ぬかもしれないでしょう!? 目が覚めて事情を聞いたときは生きた心地がしませんでした!」
怒りの衝動に任せてぐりぐりと指を動かすと、
「イタイイタイ。第二破がきたら全滅だっただろ。だからワタシが倒そうと思ってだなイタイイタイ」
「勇気と無謀は紙一重です!
「空中戦だったから
「……そうなのですか?」
「まぁ、
「それなら仕方ありません。同士討ちにならないだけまだマシです」
謎は解けたと言わんばかりの納得ぶりに、
やはり
「とりあえず、皆さまお疲れさまでした。後はマニュアル通りに後始末を……と言いたいのですが、事態は楽観できません」
「なにかあったのですか!?」
「
察しが付いて
「空が鏡のように変化したでしょう!?」
「見ましたよね!? 光なのか炎なのか、何か大きな塊が落ちてきましたよね!」
目が合った
「
目が合った
「あれは間違いなく転化解除の術! それも私が確認したところによれば結界内全てです!」
目が合った
「こんなことが起こるなんて信じられません! まさに奇跡です! どなたが行ったか分かりませんが、防衛組織でここまで扱える人の話は聞きません。きっと一般の人です! これは正体を突き止めて、他よりも先に
「興奮しすぎだ。それは後で話そう。まず
二人とも疲労が溜まっていると感じた
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