四章 第七話☆
*再び桔梗視点です
桔梗は夜月に向かって刀を振るう。
キンキンキンキン!!!!
「女だからと甘く見ていた」
夜月はものすごい速さで刀を振るう。
桔梗に切り傷が増えていく。
「桔梗さん、頭下げて」
言われたとおりに頭を下げると、桔梗を飛び越えて京極は夜月を斬りつける。
「危ないじゃないですか」
「ごめん」
桔梗は如月の背後に回り、刀を振るう。
夜月は全方位に雷撃を放った。
「何度も同じ手が通用すると思うなよ。舞刀術 砂嵐」
「舞刀術 満月」
京極は前から、桔梗は後ろから夜月に無数の斬撃を放つ。
「舞刀術 雨傘」
さらに、東雲が円を描くように斬りつける。
夜月はそれらすべてをさばき、東雲に刀を振るう。
「舞刀術 逃げ水」
残像を残すほどの速さで動き、東雲は回避する。
さらに、京極が夜月に向かって刀を振るった。
ガキン!!
背後から桔梗と東雲が斬りかかる。
それを素早くかわす夜月。
「妖術 八岐大蛇」
八撃の雷撃を飛ばす。
複雑な軌道を描き、三人を傷つける。
(これだけ攻撃しても、まだ余裕があるという)
導き手三人がかりでも、首に攻撃できていない。
そして、夜月が自分たちを追い詰めている。
「舞刀術 天変地異」
「妖術 雷時雨」
京極が刀を振り回しながら突進する。
夜月も上から無数の雷撃で攻撃する。
(京極さんがあれだけ頑張っている。私も役に立たないと)
桔梗は夜月に向かっていく。
しかし、夜月がさらに雷撃を飛ばしてきた。
「妖術 八岐大蛇」
(またあの技。軌道が不規則で、、、さっきよりも速い?)
桔梗は躱すので精一杯だった。
それでも、躱しきれず傷を負ってしまう。
東雲は、もともと怪我している状態だったため、雷撃を食らって座り込んでしまう。
二人の足が止まってしまう。
しかし、京極は違った。
一番近くで受けたにもかかわらず、刀で防いでいた。
速くなった雷撃にも対応したのだ。
キンキンキン!!!
そのまま夜月と斬り合う。
だが、速いのは雷撃だけではない。
夜月は斬撃もまた速い。
京極から血が流れる。
それでも京極は刀を振り続けた。
「京極さん、、、」
桔梗は止まっていた足を再び動かして夜月に接近する。
(京極さんは、私よりも傷を負っている。それに、東雲さんも私たちが来る前の戦闘で負傷して動けていない。私が何とかしないと)
夜月はたまに雷撃を飛ばしてくるが、先ほどの妖術よりは遅く、桔梗でも簡単に防げた。
「舞刀術
桔梗は夜月の目に突きを放た。
『舞刀術 新月』は、桔梗の舞刀術の中で最速の技だ。
いかに夜月とはいえ、躱せなかった。
そのすきに、京極が刀を振るう。
「舞刀術 流紋岩」
「妖術
京極の刀が届く瞬間に、夜月は縦横無尽に雷撃を放った。
今までは、全方位と言っても夜月から放射線状に放っていたが、今回は縦横無尽の雷撃だ。
範囲も広く、座り込んでしまった東雲にも攻撃が届いた。
近くにいた二人は、吹き飛ばされてしまう。
ものすごい威力のため、二人とも失神してしまう。
意識のない京極に、刀を振るう夜月。
「させない」
そこに、再び如月が駆け付けた。
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