第3話
うわっ自分で女神とか言ってる。
「_あの、私は思春期の少年少女がかかる心の病を持っているわけではありませんからね_」
「一先ずは、御身の設定の年齢をお聞きしてもよろしいですか。
元々人間の設定にするのもおこがましいかもしれませんが。」
サラッと今までの心の中で思っていたことを流す変わり身に女神はドン引きしながらも、コホンと咳払いをして話を進める。
「_いいですか……_」
要約すると、勇者娼館(誤字ではない)巻き込まれた。
そして、何故勇者というシステムが存在するのかというと、世界線をある程度平等化するための計画があるとのこと。
後は他の抗原も呼びたかったらしい。
これから数千年後に新しい病原体が現れるので、それに対抗するための抗原体を有する人間を勇者に仕立て上げ文明を発展させるとともに凄い先の未来を救ってしまう算段。
勇者は今後種馬になり、お告げをした各国の要人たちの男娼として派遣される。
なので勇者はこの世界に居着きやすい人物が選ばれる。
それに巻き込まれた俺は子どもを残しそうなら、そのまま居着かせようと思っていたが一切残す気が無いのを悟り、元の世界に戻そうとしたところ勇者が俺を殺そうとしたので慌ててこちらに呼び込んだ。
「_あのままでは、勇者を殺してしまうと判断し、お呼びいたしました_」
「え?仮にも勇者でしょ。
俺程度撃退できなくて大丈夫なの?」
生粋のオタクであった私の戦闘力はごみにも等しい1であったはず。
身体強化魔法を会得した今は5ぐらいにはなってるでしょう。
精々赤いリボン軍の下っ端兵士くらいにはなってるはず。
「_戦闘力というものが何かは存じ上げませんが、勇者はあの世界で言う戦車クラスの戦力を持っています_」
それよりも俺は強いだと!
そんな馬鹿な。
「_あなたの編み出した身体強化魔法は、月を破壊できる隕石が衝突しているようなものです_」
え?
某教員クラス?
もしくは鍋山を吹き飛ばせる御方クラスですか。
「私には到底そのような力があるとは思えないのですが?」
「_いいえ、あなたの魔力量ならそれが可能です_」
「_勇者に身体強化を用いて攻撃すれば、勇者の身体を貫通したことでしょう_」
「拡散力の違いか。」
流石にアニメのように広範囲に攻撃するのと一点集中を極めるのは別物か。
く、俺の技もまだまだだったか。
所詮は内部を貫通するだけの技、内部から爆発させるような漫画見たいな拳は打てねえ。
「_コホン、それで非常に申し訳ないのですが、あなたの元居た世界に元のまま返すことができなくなりました_」
「元居た世界に返すことができなくなったって、マジか。」
「_いえ、正確にはこの世界で再構築した肉体をそのままに返してしまうのです_」
「それ、質量保存の法則に反してるよな。
地球への影響は問題ないのか?」
「_問題はありません_」
「_勇者が消えるのでソレの辻褄合わせと日本産の小動物に変えて送るので質量的には問題なくなります_」
それならとっとと送ってくれ、ご飯とたくあんが恋しい。
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