終わりの時(68点)

 蝋燭が溶ける……-僕に、終わりの時が近づく……。


 人は誰でも終わりの時を迎える。


 この世界に生きる全ての生き物は、その宿命を背負っている。


 僕は何のために生まれてきたのか……そしてなぜ終わらなければならないのか。


 どうせ死んでしまうのに、僕らはなんで生きるんだろう。


 それは永遠に答えの出ない問い……。


 「今を生きる」


 と心に決めた事で、僕は生きる喜びを感じられただろうか。


 背中の痛みがヒリヒリしてる……手足は縛られ身動き取れない……今まで付き合ってくれた心と体が悲鳴を上げている。


 時はあっという間に過ぎていく。もういくら足掻いても戻らない。


 ああ、蝋燭の火が消える……もうすぐ僕には、終わりの時が来る……まだまだやりたいことがあるのに……。


 やっぱり、まだ続けよう。


 よしっ、


「女王様っ延長お願いします!」

「よーしっ、たっぷり痛めつけてやるよ、この豚がぁっ!」


――バチーンッ!


 手足を縛られ、蝋を垂らされ放置プレイをされていた僕の背中に、鞭が叩きつけられた。

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