再び、目覚めると。
「ぬはっ!」
そろそろ起きなきゃヒトとしてダメな気がしたのでバサッと起きた…。
「あ…」
携帯端末を見ると、不在着信がいっぱいあるようだ…。
「ん…?」
何かあったのかな…。と、携帯端末を持ちながらぼんやりと考えていたら…。
「うわっ…」
着信音が鳴り、驚いて切ってしまった…。
「ご、ごめんなさいっ…」
『はい…』
「
何で、お仕事口調になってしまったのだろう…。途中から電話越しに
『あんずさん、俺、取引先のヒトじゃないんだから…』
体調不良で、ちょっと切り替えが上手くできないようだ…。
「うん…ごめん…」
『面白かったです…』
まだ笑いが込み上げるのか、ククッと息が漏れた…。保志野くんが面白かったならいいか…。
『そろそろ、またデートのお誘いでもしようかと思いまして…』
ん…?
「でーと?」
思わず、声に出してしまっていた…。
『あんずさん、何気にそれ傷付きます…』
本当にそう聞こえたのは気のせいにする…。
「また…」
今度。と言う前に、
『今度はナシですよ…。その為に電話してますからっ…』
社交辞令はダメなのか…。かと言って、もう会いませんと言い切るのも、どうかと思い悩んで、
「ありがとう…」
とりあえず、お誘いありがとうございますという気持ちを伝えた…。さて、何と断るべきか…。
『じゃあ、来週は…』
「ごめん…。ちょっと今、体調不良で…」
嘘は言ってない…。でも、何故か罪悪感に苛まれる…。
『大丈夫ですか…?』
ほら、心配させちゃった…。
「よく寝たから、大丈夫…。でも、洸ちゃんには会えない…。ごめんなさい…」
素直に言うことにした…。
『そう、ですか…』
少し残念そうに言った保志野くんは、
『では、また電話します…』
それでも、また私を誘ってくれるのかな…。
「はい…」
私の気持ちは、複雑だな…。嬉しいけど、確かに好きだけど、この好きは恋愛の好きではないから…。
「でも、ごめんなさい…」
ハッキリ断ることにした…。
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