第24話 小さいオジサン
朝8時半すぎ何時もの打ち合わせ。外を見ると死んでるから関係無いが真夏の太陽が容赦なく照りつけている。眠い……タバコを吸いながらぼーっとしてると中水流が嬉々としながら「今日はボーナスタイムだ!」と興奮している。隣の村上もハイテンションだ。おれは何するんだろう?と思いながら聞いてると俗に言う<小さいオジサン>を保護するらしい。聞くと小さいオジサンは異世界からの転移者で時折コチラの世界に迷い混んだりして来るらしいが、結構な人数の小さいオジサンが今回飛ばされて保護して国立霊魂管理局に渡すと元の世界に戻し謝礼金が出るらしい。勿論下請けなので引かれるがソレでもかなり美味しいみたいだ。説目だと今日の明け方に町の3カ所に分かれて転移して来て居て彼等は適応能力が高く時間が経つ程に捕まえるのが難しくなると話している。放って置いても小さなイタズラしかしないが、兎に角報酬が良いから3カ所に分かれて出来るだけ捕獲する事になった。「今まだ彼等は混乱して木の下や物影に隠れてるからまとめて吸引器で吸って行くよ!安行は△△公園……で良いかー……んじゃ出発!?」と吸引器と言う名のハンディタイプの掃除機と虫取り網にズタ袋を渡された。何か最後の変な間に違和感を半端なく感じたがおれは小さいオジサン捕獲セットを持って△△公園に向かった……その公園は住宅外の恥に有り広く隣には水鳥が来る大きな池が有りグルーっと周ると3キロ位有り春は桜が咲き先夏は池の横にバーベキューが出来るスポットが有りおれも生きてる時には何度も来た事が有るがレジャー以外でもジョギングやウオーキングをする人が何時も居て多くの人に愛されてる公園だった。公園に付いて辺りを見回すと暑いが木陰が多く木の下で本を読む人やジョギングをする人で賑わっている。おれは辺りを見回し日向になってる遊具が有る場所に向かって歩いた。日差しが凄いせいか人がおらずおれはコンクリートで下にトンネルが有る山の遊具に近付き片方の穴をズタ袋で覆い逆の入り口を覗くと片側が塞がれて慌てて飛び出そうとする小さいオジサンと目が合った小さいオジサンは固まりおれに何かジェスチャーで懸命に語り掛けている……オレは無言でハンディタイプの掃除機のスイッチを入れしゃがんでトンネルの中に入って行った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます