第23話 ある心霊スポットの仕組み

仕事を終え事務所で缶ビールを飲みながら仕出し弁当を食べる男3人。「そういえばまだ決まって無いけどちょっと大掛かりな仕事やるかも」と緊張感も無く言う20代後半の男。おれが働いている中水流弘樹ナカズルヒロキ中水流商会の代表だ。歳は知らないが死んでから少なくても200年以上この業界に居る。その隣のご飯を食べてるのにタバコを消さない迷惑な30代後半の男。村上洋一ムラカミヨウイチおれの上司で100年以上ここで働いているらしい。そしておれは高岡安行タカオカヤスユキまだ死んでからもうちょっとで1年だ。イロイロ有ってここで成仏する為に働いている。仕事内容は忙しい地域の氏神である八幡神社の神様の依頼を引き受けている下請け業者で、ほんらいならなら起きない筈の事故や事件を未然に防いだり、町に張られてる結界の点検や滅多に無いが侵攻してくる者と戦う事も有るらしい。

今日は定期的に町で有名な心霊スポットに行き興味本位で来る連中を脅して帰らせる仕事だった。廃ホテルなのだが地縛霊が沢山居てその土地に元々封印されてる悪い物の上にホテルが建ってしまい通りがかりの浮遊霊が吸い寄せられ地縛霊となり溜まっている為に普通の人間でも<ココ気持ち悪い>と本能的になる場所だ。でもそういう場所って何故か人は行きたがるのだが出たがる地縛霊が人を呼び来た人に憑いて出る仕組みでそしてまた新たな地縛霊が吸い寄せられ人を呼び憑いてを繰り返しこの場所は有名になったらしい。ただし人が来すぎると変なヤバイ奴を連れてきて更にカオスになるので、その場所に居たいと希望する地縛霊だけになったら定期的に廃ホテルに行き浮遊霊を入らせないように結界を張り土地の持ち主も行方不明なので興味本位で近付く人間には有名な反社会的勢力の人間に化け脅かし少しずつ噂を変化させて行く……今日も何組かの人間を脅して来たが若いカップルが盛りだしてその場で行為に発展したので1番良い所で思いっきり脅た。最近噂が変わり始めたのか反社会的勢力の人間も来るのでそういう輩にはビリビリして警察を誘導して最終的には警察が頻繁にパトロールする様になり人が近付かなくなったら、地縛霊も交渉して出て貰いちゃんとした結界を張って封印する計画で人間が来ても何も起きず噂は忘れられて行く。回りくどいが自然な方法が1番らしい…………

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