第17話 浪費家な人達
頭を触りながら事務所に戻ったおれ。すると2人が「どうだった??」とニヤニヤして聞いて来る、凄かったと答えると「あの角折の娘は名手だよな!俺達もそうだったからーそういえば何か気付かない?」と言われて見ると普通に缶コーヒーの味がしてタバコも美味い。でも最初にココに来た時も味がしたから、ココだけでしょ?と思いながら事務所の外に出て駅のロータリーを歩いてみた。行き交う人々に時折混ざってるアスパラ人、目の前を通り過ぎる路線バスの排気ガスのニオイに混じって先のパン屋からパンを焼く匂いに何処からともなく漂う焼き鳥の匂い。あっ!お腹も空いてる?感覚が戻った!?嬉しくてダッシュで事務所に戻って感覚戻ったよ!と言うと「んじゃ今からホルモン屋で歓迎会!」と言われて嬉しくなった。普通の店に入り普通の人に混じり座敷に座るアスパラは無くなったが身体は半透明。普通の人が見ると満席で1つだけ座敷が空いてる状態なのにみんな来ては満席だー。と言って帰って行く……久しぶりのビールと焼いた肉を堪能してると「今日はオレの奢りだから!好きにやって」と中水流が言いおれは、疑問を感じ中水流に聞いた。コレ無意識で食べてるけどお金ってどう払うの?と聞くと苦笑いしながらお腹の球体出して見てごらんと言われた。見ると貰った時にチョットだけ入ってた綺麗な青い水が無くなり底の方に赤い水が溜まっていた。何コレ?と聞くと何か買ったり生活すると普通は対価としてお金を払うでしょう?俺達も仕事をして青い水を貰い貯めるのだが欲求を満たすのにココから支払うんだよ。と言われたので2人に何年位で貯まる?そして何年位今の状態?と聞くと村上は「100年位……かな?」は?すると中水流も「いやまぁさ!俺なんかもう200年超えてるら!!角折とかだって凄かったでしょう?時代が変わっても誘惑は沢山有るしねー…」となり村上が「安行の赤い水は角折で足りなかったから前借りみたいな感じだから増えない様に気をつけろ?」と言うので嫌な予感がして今まで満タンにして成仏した人居る?って聞くと気まずそうに「理論的には我々は生きてる人で例えると年収700万位で家賃とか光熱費はただで食物も仕出し弁当支給されるから、満タンで1000万位の価値だろうから最短1年半ちょい位かな……」と中水流がボソボソっと気まずそうに言いホルモン屋を出る事になった。会計する訳では無いが中水流が店から出る際自分の球体を取り出し天井にかざす様な仕草をした際見えたのが200年超えてるのに殆ど水が入って無いのが見えておれは(あぁ……この人達多分成仏する気無いんだ)と心の中で呟き無理矢理笑顔で「次はオレ出すから2件目行こう!」と空元気な村上の後ろを付いていった。
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