第14話
美波ちゃんとは相変わらず仲良く過ごしていた。
その間も絆の事が気になってはいたものの、会う機会がないまま夏休みが終わった。
二学期が始まり、俺は石原さんの言っていた事など気にもせず絆と会えば普段通り接していた。
石原さんの視線は痛かったが、何故か燃えるものがあった。
俺は自分でも気付かないうちに絆に執着し始めていた。
美波ちゃんも俺と絆が仲良くするのが嫌になり始めたのか、その頃からヤキモチを焼くようになった。
俺はそれがだんだんと鬱陶しくも感じていた。
その日も美波ちゃんが俺の部活を終わるのを待っていた。
「お疲れさま」
「毎日待ってくれてありがとね」
「私が悟くんといたいだけだから大丈夫だよ」
こんなに会っていても一緒にいたいなんて可愛い子だなぁ。
「悟くん、今日も絆さんと喋ってたね」
「たまたま廊下で会ったから少し喋っただけだよ?」
「そうなんだ」
「てか美波ちゃんよく見てるね」
「私ずっと悟くんの事見てるからね」
俺はその言葉に一瞬なんだか、怖い気持ちになった。
少し距離置いた方がいいかな‥‥そう思っていると。
「今日、うち寄らない?」
「で、でも汗すごいし、このまま帰るよ」
「シャワー貸してあげるからさ、お願い」
俺は美波ちゃんの上目遣いに弱い。
というより、これは美波ちゃんからの誘いだと分かっていたから俺は断れなかった。
「じゃあ、おじゃましようかな」
「やったー!」
俺は美波ちゃんの言葉に甘えてシャワーを借りる事にした。
体を洗っている時点ですでに熱くなっていた。
「シャワーありがとう、スッキリしたよ」
「こっちきて?」
そう言いながらソファをトントンする美波ちゃん。
俺は興奮を抑えながら座ると美波ちゃんは俺の膝に頭を乗せてきた。
「悟くん、私の事すき?」
俺を見上げながら言ってくる美波ちゃん。
「う、うん。好きだよ」
「私のどこが好き?」
どこが?俺は改めて聞かれると答えれなかった。
「可愛いとことか?」
「あとは?」
「あとは‥‥。優しいとこかな?」
「ふーん。私は悟くんの全部が好きなのになぁ」
「俺も全部好きだよ」
「本当?嬉しいなぁ」
そう言いながら顔をくるっと俺の方に向けた。
「あー、悟くんもしかして期待してる?」
「な、何の事?」
「好きなんだからぁ」
美波ちゃんは目の前にある俺の物に顔を擦り付けた。
「っ!」
「やっぱり。どうして欲しい?」
「み、美波ちゃんの好きなようにして欲しい‥‥」
そう言うと美波ちゃんは俺のズボンを捲り硬くなった俺を出すとそのまま美味しそうに味わった。
美波ちゃんは彼氏が出来るといつもこんな事してるのかなぁ。
そう思うと他の男にして欲しくないという気持ちが芽生えた。
俺はとことん都合のいい男だな。
距離を置きたいと思えば手放したくない時もある。
「おじゃましました」
「また明日ね!」
俺は帰りながら考えた。
絆も石原さんとあんな事やこんな事してるのかなぁ。
それは嫌だな‥‥。
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