(二)-13
私が、その集団を指さしながら「ちょっとみんな行っちゃうじゃない」と永尾武雄に言った。
彼は真面目な表情で、「お前、ひょっとして尾襖中出身か」と聞いてきた。
「違うと言ったら?」
「ソフトボール部だっただろう」
「だったらなによ」
なぜそんなことまで知っているのか。ていうか、こいつ、もしかして同級生?
しかし、永尾武雄という名前に心当たりはなかった。しかし、下の名前が武雄という男子は同じ学年で二人いた。一人はめちゃくちゃ仲が悪くよくケンカしたやつで、そいつがどこの高校に行ったとかは全く知らなかった。とにかく意地悪なヤツで嫌いだったから、そんなこと知りたくもなかった。
(続く)
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