(二)-10
そうコイツは笑顔で言った。コイツはさらに「そういえば、君の自己紹介がまだだったんだけど、名前は?」と続けた。
そういえば、私は名乗ってなかった。昨日の飲み会ではお互い名乗っていたのだろうけど、コイツの名前は全く覚えていなかった。もちろん向こうもそうだろう。
「三間坂早紀よ」
「みまさか、さき?」
彼は私の名前を聞き、引っかかることがあったようだ。一瞬何か考えていた。
私は「そうだけど」と続けた。すると思わぬ答えが返ってきた。
(続く)
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