第19話
かちゃかちゃ かちゃかちゃ
「ウフフ、美味しいかしら真君?」
「え、ええ、美味しいです」
「うむ・・・桜、ちゃんと時雨から料理を習う様に」
「う、うん頑張る」
「ホッホッホッ!桜にここまで言わせるとは真君女たらしじゃのぉ〜」
・・・このクソジジィ‼︎!
虎徹さんがもう婿に来る予定を立ててるじゃねぇ〜か!!
あわわわわわ!!どうしよう!どうしよう!
絶対言質は取らせねぇぞ!!頑張れ俺!!
☆☆☆
「ご馳走様でした!!それでは!!」
頑張った!!俺、頑張った!!!
ヒィ〜十六夜家怖い!!緊張すると料理の味が分からないってよく言うけど、本当に分からなかった!
危ねぇ!!
なんなん!?なんなのあの家族!?
なんでもう結婚式の場所を聞いてくるんだ!?
なんでもう新居の建てる場所を聞いてくるんだ!?
「ホッホッホッ。真君、夜も遅いし泊まっていきなさい。ついさっき真君の家に電話しておいt「帰りまぁーす!!!!!」・・・」
ドタバタドタバタ!!!
———————————
真が去った十六夜家
「あっ・・・行っちゃった」
「む?親父、逃すなと言っておいたではないか」
「あらあらウフフ」
「すまんのぉ〜しかしあんな逸材滅多にお目にかかれない。十六夜家に是非血を入れて欲しいものだな。儂は諦めんぞ真君。ホッホッホッ」
桜は真が出て行った扉を眺め
虎徹は真を流した武蔵に苦言を呈し
時雨は何を考えているのか分からない笑顔を浮かべ
武蔵は虎徹に謝りつつも獰猛な笑みを浮かべていた
———————————
ガチャ
「ただいま〜・・・ハァ〜疲れたァァァ!」
「・・・あっ!おかえり!お兄様!あれ?でもお友達の所に泊まるって聞いてたけど?」
「おっ・・・良かった、帰れたか真」
「あら?お帰りなさい真。大丈夫だった?」
俺は玄関に倒れ込むと雪が笑顔を浮かべながら抱きついてくる。
カワエェ〜俺の事を癒しておくれぇ!
あっ!母さんも抱きついて来て良いんだよ?さぁおいで!
それに引き換え!悠也ぁ!何が良かったじゃ!?どれだけ俺が精神をすり減らしたか!
この浮気野郎!!・・・ん?なんかお前もだろって聞こえた様な、いや気のせいだな。
「うん・・・疲れた。大丈夫じゃない。めっちゃ精神がすり減った。怖い、十六夜家怖い」
「ありゃりゃ、こりゃ重症だな〜。やっぱり囲い込まれたか」
「ん?やっぱり?え?なに?こうなる事知ってたの?ぶっ飛ばすよ父さん!」
「待て待て!話を聞け!小さい時から虎徹さん達に真を婿に欲しい婿に欲しいって何回も言われてたんだよ。その時に『真の気持ち次第です。自分では決められません』って言ったんだよ・・・そしたら」
「・・・・・・俺が桜の色気にまんまと引っ掛かったって事か」
「そう言う事・・・まぁ、自業自得だな」
俺は父さんの説明にガッカリ項垂れた。
どうしよう、粉だけかけて大人になったらセフレハーレムだ!って思ってたんだけど・・・これはもう奥の手を使わざる得ないのか。
いやしかし・・・
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