第12話
「そうだ真、お父さんが勉強を見てやろうか?」
俺が風呂を入り終わって皆んなで夕飯を食べていたら悠也がそんな事を言って来た。
「・・・昨日のギシギシ音で寝れない時に勉強したから良いよ。もう九九も出来るよ」
「「・・・」」
「まじ?九九って2年生3年生辺りで習うやつじゃなかったっけ?
それが出来るってうちの子って天才?」
「貴方!天才よ!良くやったわ真!ちょっとやって見せて!」
静流と悠也は俺の言葉に目を点にして驚き、うちの子は天才だと親バカ精神全開ではしゃぎ回る。
(何なんだコイツら?お前達が原因なのをすっかり忘れているな?それにただ勉強をしただけだろ?何をはしゃいでいる?)
「う、うん別に良いけど・・・・・・・・・」
それから真は九九を披露し、悠也と静流の親バカを更に加速させたのは言うまでも無い。
————————
「良し!最終進化のチンカザルに進化したぞ!父さんはどんな感じ?」
ぽちぽち ぽちぽち
真は九九を披露した後こんなに勉強が出来るなら、やり過ぎずキチンと休憩をするならゲームをやってもいいという事になりバケモンの続きをやっていた。
「最終進化!?ちょっと早過ぎねぇか!俺まだ2個目のバッチを手に入れたばっかだぞ!
だが焦る事はない!俺の相棒にはボッチャマだからな!チンカザルにはタイプ一致だ!」
「ふーん、まぁこっちには草タイプのロスレイドとドラゴン、じめんタイプのカプリアスがいるからいいけどね!」
「なに!負けねぇぞ!」
クックックッ、精々頑張るがいい!こっちには沙織様から授けてもらった幸運が有るんだよ!全部野生の6Vじゃボケェ!!
・・・でも、幸運の力がオンオフが出来ないからつまんなくなりそうで怖いな、後で夢に出て来たら頼んでみよう。
「そうだ真、そろそろパソコンを注文しようと思うんだけどメーカーとか希望はあるか?」
「うーん、特にないかな?まぁお父さんがオルコフやるんだったらそれ相応のスペックが必要だろうし、お父さんに任せるよ」
「うむ、それもそうだな。所で明日は大丈夫か?今日学校休んだから不安じゃないか?」
パソコンの話を終えた悠也はゲームをしながら、恐る恐る真に学校への苦手意識を持っていないか確認をしていた。
悠也はやはりいい父親だ。
それに比べて
「大丈夫だよ!いっぱい友達作るから後でうちに来てもらうもん!」(ゲヘヘ、同学年には可愛い子は居なかったけど上の学年にいる可能性は無きにしも非ず!発掘じゃ!まぁお友達とは言ったけど男とは言ってねぇからなぁ〜ゲヘ!ゲヘヘ!!)
これである、どうしようもない。
————————
沙織視点
『コラァ!!!悟!沙織!』
神の間で亡くなった人間を地獄行きか天国行きか異世界行きかに分ける仕事をしていた時。
いきなり、主神である
「うわぁ!!!な、何ですか!?何が起きたのですか!?」
『うぉぉ!なんだ爺さんかよ!どうした?朝飯ならさっき食べただろ?トイレの場所でも忘れたか?
トイレなら』
『ちゃうわ!!覚えとるわ!アホンダラァ!!』
悟の領域から明様の怒っている声が聞こえて来ました。えっ?でも朝ごはんでもトイレの場所でも無く別の要件?なんでしょう?何かしましたっけ私達?
『コラァ!沙織!貴様もわしの事を認知症だと馬鹿にしおって!!認知症ではないわい!!
ただ物忘れが激しいだけじゃ!!』
((それが認知症なんだけど))
なんだか悟と心の声が合った気がします。
気のせいですね、あのキモオタと心の声が合うとか鳥肌でしかない。では何でしょうか?明様のカツラをバイ菌扱いした事とか?同僚の方と『明様また深夜徘徊してたよ、あれで認知症じゃないとか怒ってるけど認知症だよねギャハハ』って笑った事でしょうか?
「明様?私達何かしましたでしょうか?」
「何もしてねぇ筈だが?」
あ、悟が私の領域に来ましたね。
『ごっほん!沙織、後でぶん殴るから私のとこまで来なさい』
しまった、神でも心を読まれるんだった。
もうどうにでもなれ!このハゲ〜!違うだろう!
『私の心のほうが痛い!じゃないわい!いやわしの心はズタズタだけどな!一旦落ち着かんかい!
いいか?話すぞ!
悟、お前この間助けを求めて祈っておった人間がおっただろう?めんどくせぇ〜って聞こえたがどう言うつもりだ?そして沙織よ?貴様の方が酷いぞ!貴様の転生させた人間の助けが聞こえなかったわけではあるまい!何故助けんかった?』
「「・・・」」
明様は一気に捲し立てる、私と悟は見つめ合う。
「「だって、明様だって無視してABC48のライブDVD見てる時あるじゃん」」
『・・・・・・・・・・・・さいなら』
「「あっ、逃げた」」
私達は声を合わせて理由を言うと明様の気配が消えた。それを確認したのか悟は一言私に言うと自分の領域に帰っていった。
「じゃあな、BL読んでる時もうちょい静かにしろよ」
「分かったわ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます