第8話

 ジュゥ〜 ジュゥ〜


「んん〜!牛タン最高!ホルモン最高!ハラミ最高!カルビ最高!石焼ビビンバ最高!」


 結衣ちゃん、俺の頬に着いてたご飯食べた事件の後、俺は財布の事なんて知らんとばかりに肉を喰らい、ビビンバを喰らい、最高の時間を過ごした。


「お、おう、相変わらずすげぇ食うな真。

 まぁ、ちゃんと運動してるみたいだし良いけど、ブクブク太って結衣ちゃんに嫌われないようにな」


「大丈夫だよ!ジョギングとか格闘技とかしてるから!」


「し、真君が太っても嫌いにならないもん!ずっと大好きだもん!・・・・・・あ、あぅ、あぅ」


 か、かわぇぇぇぇ!!!!

 なんじゃこの生き物は!それにしてもナイスパスだ!悠也!お前はいい事をした!よって今夜は静流を独占する事を許す!致している時に『父さん母さん何をしてるの?』って突撃しないでやる!!


「えへへ、俺も嫌いにならないよ!結衣ちゃん!」


「うぅ、真君・・・えへへへへ」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


 俺は自分が言った事に恥ずかしがっている結衣のフォローに入る。

 すると、天使が俺の前に現れた。

 なんなのこの子?めっちゃ可愛いんだけど?くぅ!早く中学生くらいになりたいぜ!!


 しかし清よ、お前どんだけ娘が好きなんだよ。


 分かるけども!お義父さん!落ち着いて!直ぐに孫の顔を見せるから!


 そんなこんなあって、今日は結衣の恥ずかしがっている顔が見れたのでグッドだ!!


 ———————————


「やったー!バケモンだ!ありがとうお父さん!」


「おう!勉強頑張るんだぞ!それと、そっちのソフトに居るバケモンもちゃんと捕まえろよ、後で交換するからな」


「分かってるって、ドブカラスとうんまアジを交換ね!」


 焼き肉を食べ終わった後、皆んなで家電量販店『スモールカメラ』に行き、俺と結衣と悠也、そして清の分のバケモンを買った。てか、清お前もやるんかい!

 なんか小声で『これで結衣ちゃんの役に立ってやる!』って言ってるのが聞こえた。

 くくく、清よ、オタク神に鍛えられた俺より役に立つ事なんて出来やしないのだ!!

 それに、コッチには沙織様に叶えてもらった幸運があるからな!


「やったね真君!明日の放課後一緒に遊ぼうね!

 それじゃあまたね!」


「うん!それじゃあまたね!」


 俺は結衣と明日遊ぶ約束をして別れた。


 —————————-

 悠也視点


「じゃあな、清。

 今晩頑張れよ!」


 俺は家の前で別れの挨拶をしている真達を見ながら、清を応援した。

 なんたって二人目を仕込むんだ、応援しなきゃな。


「ああ・・・てかお前もだろ」


「ありゃ、バレてた?」


「当たり前だろ、何年一緒に居たと思ってんだよ。

 それと、お前に謝らなきゃいけない事があってな、俺の初恋ちゃんの事も知ってたんだよ、悪かったなお前に当たって」


 なんだよ、どっちもバレてたのかよ・・・まぁ、好きな女の事は調べるのが当たり前だよなぁ。


「なんだよ改まって、ダチだろ、気にすんな」


「ふん、ダチだったら真君をどうにかして欲しいがな」


「そりゃあ無理だ、お前もいい加減諦めろ。

 もし、結衣ちゃんが駆け落ちしたらどうするつもりだ?嫌だろそんなの?それに、結衣ちゃん似の孫欲しく無いのか?」


 俺は清を宥める。

 もし結衣ちゃんと真が駆け落ちでもしたら、こいつ絶対悲しむ泣き喚くだろうなぁ、それに俺も可愛い孫は欲しい、絶対欲しい!

 産まれたばかりの真を思い出す、絶対可愛い、溺愛しちゃうかも。


「ぐ、ぐぅ!確かに駆け落ちなんてされたら・・・泣き喚くな絶対。それに、孫か・・・はぁ、なる様にしかならないか、じゃあな悠也」


「おう、じゃあな」

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