第2話

 目の前の美女がため息を吐き呆れた声を出す。


「・・・ハァ、凄いですね、目の前に居るのが神だと知ってまだセクハラをするなんて」


 俺はそれをスルーして神様にしたり顔で声を掛ける。


「やっぱり神様だったんですね、心の声を読めるなんて神しか居ませんもんね」


 そんな俺を見てもう一度ため息を吐き、喋り始める。


「ハァ、全く。

 良いですか?話しますよ?

 私は地球と言う星の管理者である沙織と言います、よろしくお願いします。

 貴方が何故、此処に居るのか貴方自身がもう分かっているとは思いますが、貴方はあの男に殺されてしまったからです。

 本来であれば貴方は輪廻転生の輪に加わるのですが、貴方の最期が余りにも不憫でしたので私が管理する世界でもう一度、人生を謳歌して貰おうかなと思いまして声を掛けさせていただきました」


 俺はその話を聞き頭に?マークが浮かぶ。


「えっと、俺が死んだのは分かってましたが。

 輪廻転生?地球?ってなんですか?」


 俺の疑問に沙織様はハッと声を上げて俺の質問に答えてくれた。


「そうでしたね、いきなり言われても分からないものは分からないですよね。

 それでは説明させて頂きます・・・」


———————————————————————


「・・・と言う訳です」


 それから詩織様に地球の事や輪廻転生の事を説明してもらった。


「スッゲェ!そんなに沢山の世界が有るんですね沙織様!行きます!行かせてください!」


「・・・本当に死んだって理解してます?」


「してます!してます!それじゃあその地球とやらに行かせてください!」


「・・・本当に?」


「本当!本当!」


 沙織は余りのテンションの高さに、シンは死んだと理解せず頭が可笑しくなったのかと疑っていた。


「ハァ〜分かりました。

 シンさん、貴方を私が管理する世界の日本と言う国に転生させます。

 しかし、予備知識が無いと大変なことに成りますので、しばらくの間、日本の事や地球の常識なんかを学んで貰います。

 それと、貴方が地球で不自由しない為に、幾つか願いを叶えて差し上げます。

 良いですね?」


「はい!分かりました!よろしくお願いします!」


———————————————————————


 それから、シンは沙織にみっちり日本の事や世界の常識を教えてもらい、遂に転生の時がやって来た。


「沙織様!今までありがとうございました!

 日本に行って幸せになって来ます!」


「はい、行ってらっしゃい」


「おう、行って来い!元気でな!」


 シンは二人に挨拶したのち光に包まれ意識が暗転した。


 ・・・・・・シンを見送った二人は話し合う。


「ハァ、なんで貴方が来るんですか?」


 沙織がもう一人の神、悟を見ながら問いかける。

 その問いに筋肉こそ至高!みたいな身体つきをして、黒髪の短髪で10人いれば10人が振り返る美男子がこう答えた。


「良いじゃねーか、少しくらい。

 それに、お前が面白そうな子供を拾って来たんだからお前が悪い、俺は悪くない」


「何ですか、ニートみたいな事言って!

 全く、テレビゲームやラノベ、パソコンゲームまで教えて!ニート!オタク!スケベ!」


「おまっ!やめろよそう言う事言うの!傷付いちゃうじゃねーか!そう言うお前だってBLばっか読みやがって腐女子が!」


「なっ、なっ、そんなの読んでません!」


「嘘つけ!たまーにお前の領域から、尊い!とうとーーーい!!とか聞こえてくるんだぞ!声を抑えろよ!こっちエロゲやってんのに萎えるだろーが!」


 それから暫く言い合いは続いた・・・


 地球の神よそれで良いのか・・・

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