第87話 ギャルゲーの世界に転移したと思ったらモブ覇王だった俺は主人公の恋愛模様をただ見ているだけ



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「オスカー!何時まで寝ているのよ!もうとっくに日が登っているわよ!」


 突然部屋の中に響き渡った煩い声に、俺は不満を覚えながら返事をする。


 声の主が誰か確認するまでもない……朝っぱらから他人の部屋で騒ぐような奴はパティしかいないからな。


「……朝から煩い。俺はお前と違って朝早く起きる必要はないし……夜遅くまで仕事をしていたから眠いんだよ」


「夜中まで仕事をしているからでしょ?もっと昼間からしっかり働いていれば、夜更かしする必要もないんじゃないかしら?」


 それはそうかもしれないが……暗くて静かな方が集中できるんだよ……。


 しかし、パティにそんな言葉は通じないし、言っている事自体は正しいからな。


 変に反論するのはやめておいた方がいいだろう。


「目が覚めたなら早く起きて!今日は天気がいいからシーツとか洗っておきたいのよ!」


「あぁ……そうか、助かる。今日はちょっと買い物に行かないといけなくてな」


「買い物?付き合おうか?」


「いや、仕事用のインクや羊皮紙が必要でな。熱中してたらうっかり切らしちまったんだよ」


「……最近すっごい忙しそうだけど、そんなに大変な仕事なの?この前ここに来た……フェイさんの依頼だよね?」


 フェイ?……あぁ、そうか。


 パティには兄貴の素性について話してはいなかったな。


 でも、王様である兄貴にコイツが会うことなんかないだろうし……口止めされてはいないけど、兄貴はわざわざ偽名を使っていたのだから、軽々しく教えるわけにはいかないよな。


「あぁ、この前向こうに話に行って、ちゃんと契約して来たからな。すげぇやりがいのある仕事を任せられた」


「へぇ……でも、夢中になるのはいいけど規則正しい生活はしないと駄目だよ。折角いい仕事を貰っても、体を壊してちゃ意味ないんだからね!」


「分かってるよ……倒れて仕事が遅れたら兄貴に申し訳ないからな」


「……まぁ、良いけど……あ、買い物に出るんだったら、ついでに食油買っといてくれる?もう残り少なかったよ?」


「あー、了解。ところで今日の飯ってなんだ?」


「まだ決めてないけど……何が食べたい?」


「何でもいいぞ?」


 俺がそう答えると、パティが不機嫌そうに腰に手を当てながら口を開く。


「……だから、それが一番困るんだってば。せめて肉とか魚とか……大まかにでもいいから言ってよ!」


「じゃぁ、肉」


「はいはい、じゃぁ早く着替えなさいよ、ついでに洗濯もしておいてあげるから」


「おう、いつも悪いな」


 飯と洗濯……いつもやって貰っているが、そうだな……今度何か礼に何か買ってやるか。


 兄貴から研究費とは別にとんでもない額の給金を渡されてしまったし、適当に使って行かないと、金がどんどん貯まって行って正直怖い。


 でも、今まで仕事道具以外で高価なものって買ったことがないから、どう使えばいいか分からないんだよな……あいつらと飲みに行ったとしてもたかが知れているし……。


 兄貴に相談……いやいや、相手は王様だぞ?そんなしょうもない話が出来る相手じゃない。


 いや……結構気さくな人だから、聞いたら答えてくれそうな気もするけど……そんな理由で登城なんて出来ねぇよ。


「あ、そう言えば、ピクルがオスカーに聞きたい事があるって言ってたわよ」


 金の使い道に頭を悩ませていると、パティがベッドのシーツを回収しつつ世間話と言った様子で話し始める。


「ピクルが?じゃぁ出かける前に店の方に寄るか。店にいるよな?」


 ピクルとはパティの妹で、歳が少し離れている事もあり、俺にとっても妹のような存在だ。


「うん、昼までは店番してるよ。あ、出かける前に、テーブルの上に朝ご飯用意してあるから食べて行ってね」


「おう」


 朝飯は……いつも通りおやっさん作ったパンだろう。


 下手な料理よりよっぽど上等な代物だ……いや、パティの料理がマズいって訳ではないが、流石に長年の経験があるおやっさんとは勝負にならないってだけだ。


 俺もガキの頃はおやっさんの料理を毎日食わせて貰っていたからな。俺にとっては慣れ親しんだ家の味って感じだ。






 俺が隣のパン屋に行くと、朝の混雑が落ち着いたらしく店の中でピクルがだれていた。


「あれー?おにぃ、どうしたの?」


「ピクル、店番がそんなにだれていていいのか?」


「大丈夫だよー、お昼の御飯用にパンを買って行く人達はもう途切れたからね。次に忙しくなるのは夕飯前だから、今日はもう私は上がりみたいなものだよー」


「そうだとしてもふらっと入ってくるお客さんはいるだろ?あまりだらけているのはどうかと思うぞ?」


「おにぃが、パティねぇみたいなことを言うー」


 ピクルが子供っぽい表情をしながら文句を言う……いや、まぁ、まだギリギリ成人はしていなかったはずだからおかしくはないけど。


「仕事は真面目にやるべきだ。おやっさんの店なんだ、評判を落とすことになるだろう?」


「うー、分かったよーちゃんとやるよー。おにぃは真面目だなー」


「それが大人ってもんだ。ところでパティから聞いたんだが、俺に何か聞きたい事があるんだろ?」


 あまり説教っぽくなるのも何なので、早めに本題に入ることにする。


「え?あーわざわざ聞きに来てくれたんだ?今度お店にお邪魔しようと思ってたんだけど……うん、聞きたい事って言うか相談があったんだ」


「相談か……ちゃんと時間を取った方がいいか?今日はこれから少し仕事に使うもんを買いに行かないといけないんだ」


「えっと……とりあえず今聞いて貰ってもいいかなー?」


「勿論構わないぞ?」


 先程までの気怠い様子とは違い、真面目な表情をしながら尋ねて来るピクルに俺は頷いて見せる。


 大事な妹分の相談だ、聞かないという選択肢はない。


「えっと……もし良かったらなんだけど、おにぃに勉強を教えて貰いたいんだ」


「勉強?……こういっちゃなんだが、俺はあまり勉強は出来ないぞ?プレッツ姉さんに頼んだ方がいいんじゃないのか?」


 すこし情けなくはあるが、俺はピクルにそう提案してみる。


 プレッツ姉さんとは、パティとピクルの姉で、三人は近所の人達にパン屋の美人三姉妹と呼ばれている。


 幼いころから家族同然の付き合いをしてきた俺からすると、プレッツ姉さんはともかくパティは口煩い小姑みたいな奴だし、ピクルはまだまだおてんばな子供。美人というにはちょっと色々アレだ。


「いや、私がしたい勉強は、魔導技師の勉強なんだ」


 少し照れたように頭を掻きながらピクルが言う。


「魔導技師の?魔導技師になりたかったのか?」


 そんな話は今まで聞いたことが無かったが……どういった風の吹き回しだ?


「う、うん……パン屋は……ほら、おねぇ達がいるからさ。だから、私は私で、自分の手に職をつけたいというか……」


「なるほどな……。おやっさんたちには話したのか?」


 まだまだ子供と思っていたけど、パティが将来について色々考えていたことを知り感慨深いものを感じる。


「いや、まだだけど」


「そうか、一度話してみた方がいいと思うぞ?それと真面目に勉強したいって言うなら面倒はみてやる。と言っても、今はちょっと特殊な仕事を受けているから、実戦勉強って訳にはいかないがな」


「そっかー、でも、教えてくれるって言うならなんでもいいよ!ありがとう!おにぃ」


「おう!だが、教える以上手は抜かないからな。泣くなよ?」


「子供じゃないんだから!えっと、いつから教えて貰えるかな?」


「そうだな……明日以降ならいつでもいいぞ?ついでに今日、教材になりそうなもの用意しといてやる」


「ありがとー!じゃぁ、今夜にでもお父さんたちに話してみるね!」


「あいよ。もし必要だったら俺を呼んでくれてもいいからな。さて、パンを適当に五つほど包んでくれるか?」


「はーい!ありがとう!おにぃ」


 少し浮かれた様子のピクルが、パンを袋に詰めていく。


 それにしても、ピクルが魔導技師になりたいなんて知らなかったな。


 まぁ、集中力は凄いし手先も器用な奴だから意外と向いているかもしれん……ある程度育ったら助手として雇うのも悪くないかもな。


 そんなことを考えながら俺はパン屋を後にした。






「こんにちはー」


「……オスカー……いらっしゃい」


「お、ミミル。爺さんはいるか?」


 俺は馴染みの魔道具店に来ていた。


 この店は俺が駆け出し以前……両親の代からお世話になっている店で、今も俺が作った商品の殆どはこの店に卸している。


 店主は爺さんなんだが……俺が子供の時からずっと爺さんという、今いくつなのか超謎の人物だ。


 因みにミミルはその爺さんの孫なんだが……ミミルの両親の事は見た事が無いんだよな。


「おじいちゃんは……ちょっと出かけてる。……納品?」


 そう言って小首をかしげるミミル。


 恐らく、納品くらいなら私でも対応が出来ると言っているのだろう。


「いや、今日は納品じゃない。各属性のインクが少しまとまった量欲しくてな」


 俺がそう伝えると、ミミルは少ししょんぼりしたような雰囲気に変わる。


 各属性の魔石を砕いてインクを作るには、ちゃんとした資格が必要なのだ。


 これは一歩間違えると爆発する可能性もある魔石という素材を、下手に素人に扱わせると大惨事になりかねないという側面と、武器になりかねない物の製造を国が管理しているという側面があった。


 ミミルはこの店の手伝いをしているが、魔石の取り扱いの資格は持っていない……自分では俺の要望に応えられないことに落ち込んでしまったのだろう。


 因みに俺もその資格自体は持っているが、この店の爺さんみたいな高品質のものは作ることが出来ない。


 色々技術を盗みたくはあるけど、こればかりは中々難しい……作業しているところは見せて貰えないしな。


「ミミルは爺さんの手伝いをしているんだから、すぐに一級品のインクを作れるようになるさ」


「……がんばる」


 ほんの少しだけ鼻息を荒くしながらやる気を見せるミミルの頭を軽く撫でる。


「おじいちゃん……多分……昼過ぎに帰る……インク出来たら……持って行く……」


「いいのか?」


 俺が尋ねると、少し顔を赤くしつつはにかむような笑顔を見せながら、ミミルがこくりと頷く。


「じゃぁ、頼む。欲しい量はここに書いてあるから……それと、爺さんはいないけど……これは賄賂だ。ミミルの分もあるから適当に食べてくれ」


 そう言って俺はピクルに頼んで選んでもらったパンと注文書をミミルに渡す。


 この店の店主である爺さんは、おやっさんのパンが好物で、これを土産に持って来ると色々優先して仕事をやってくれるのだ。


「……最優先で……伝える……」


 先程より少しいたずらっ子といった雰囲気でミミルがパンを受け取った。


 大人しい子だけど、いつのまにやら随分と表情が豊かになったもんだ。


 今ならミミルの喜怒哀楽全てが手に取るようにわかる気がするぜ。






「お?だからよ?別に取って食おうって言ってるわけじゃねぇんだ。ちょっと付き合えって言ってるだけだろ?お?」


 なんだ……?この心に色々突き刺さる脅し文句は……。


 魔道具店からの帰り道、スキンヘッドのおっさん二人組が女の人に絡んでいるところを目撃してしまった。


「は、離してください!」


 当然、女の人は嫌がっているが……スキンヘッドは彼女の腕をつかんで離そうとしない。


 物凄く心が痛くなるシーンだ……ほんと心臓が痛い。


 そんなズキズキする胸を抑えつつ、俺は騒ぎに首を突っ込む。


「あー、おっさん。そういうの止めとけよ……ほんと、とんでもない目に遭う可能性もあるんだぞ?」


 俺の言葉に、二人組が反応して振り返る。その頭には既に青筋が走っており、彼ら流のナンパを邪魔した俺に殺意を向けていた。


「お?誰がおっさんだこら!?ちょっと髪が長いからって調子乗ってんなよ!?」


 そして俺の髪を見て問答無用で殴り掛かってきた……いや、確かに俺も兄貴に殴りかかったりしちゃったけど……お前達も短気過ぎやしないか?酔ってるのか?


 俺は大振りな相手の拳を避けながら、自分の拳を思いっきり相手に叩きつける。


 すると、どうしてそうなったのか分からない程相手が吹っ飛び、もう一人のスキンヘッドを派手に巻き込んで倒れてしまった。


 まぁ……勝ったならいいか?とりあえず、絡まれていた女の人に声をかけよう。


「大丈夫ですか?」


「え?あ、はい!大丈夫です!」


 俺がぶっ飛ばしたスキンヘッド達を見て目を丸くしていた女の人だったが、声をかけると我を取り戻したようだ。


「それはよかった……いつっ!?」


 急に右手首に走った痛みに顔を顰める……どうやらスキンヘッドを殴った時に手首を捻ったらしい。


「大丈夫ですか!?」


 逆に絡まれていた女の人に心配されてしまう……少々締まらないな。


「えぇ……大丈夫で……」


「何を騒いでいる!」


 俺が問題ないと告げようとした所、衛兵たちに取り囲まれてしまった。


 往来のど真ん中で喧嘩をしたら、まぁ、そうなるよな……。


「ん……?お前オスカーか?」


「あ、リリーさん」


 俺達を取り囲む衛兵の中に知った顔を見つけ少し安心する。


 彼女はリリーさん。


 この辺りの地区を担当している衛兵のちょっと偉い人で、プレッツ姉さんの友人だ。


 衛兵をやっているだけあって男勝りって感じのする気持ちのいい人だが、名前が可愛らしく、その事を揶揄うと顔を真っ赤にしながら鉄拳を飛ばしてくるので調子に乗り過ぎてはいけない。


「おいおい、また喧嘩か?オスカー」


「いや、またって程じゃないですけど……」


 そう俺は弁解するものの、リリーさんの言っている事も分かる……何故か俺は女の人が絡まれている現場によく遭遇して、今日みたいなことを起こしてしまうのだ。


「あー、どうせあれだろ?そこの女の人が、そっちの禿に絡まれてたのを助けたとか……そんな感じだろ?」


「えっと……まぁ、そんな感じですね」


「ったく、お前は何でいつもそうやって衛兵よりも先に揉め事を見つけちまうんだ?」


「自分でも不思議です」


 ほんとそう思うが……リリーさんはため息をつきながら、何かを諦めたような雰囲気で肩を竦める。


「まぁいい。とりあえず事情聴取するからお前も詰所にこい。そちらの女性と転がってる奴等はお前達がエスコートして差し上げろ」


 周りにいる部下に指示を出したリリーさんが、悪い笑顔を見せながら俺に話しかけて来る。


「それで……お前あれだろ?また助けたヤツに惚れたりして、ふられるんだろ?」


「なんでそうなるんですか!もうふられたりしませんよ!見て下さい、この髪を!」


 兄貴より授かった髪を手で梳きながらリリーさんに言うと、何故か憐れむ様な目で見られてしまう。


「だってお前……それ、カツラだろ?」


「違いますよ!地毛ですよ!」


 憤慨した俺が詰め寄るように言うと、仕方ないなぁって雰囲気を出しながらリリーさんが小声で返事をする。


「分かった分った。そう言う事にしといてやる」


「信じて下さいよ!引っ張ってもいいですよ!?」


「いや、自慢の固定が外れたりして、ズルッとなったら気まずいし止めとくよ」


 全然信じててないなこの人!


「だから地毛だって言ってんだろ!ズルッとならねぇよ!」


「分かった分った、続きは詰所で聞いてやる」


「なんかそれだと、俺が犯罪を犯したっぽくないですかね!?」


「人様を殴っているんだから、間違ってねぇだろ?」


「うぐ……」


 そんな会話を繰り広げながら、俺は詰所に連れていかれて事情聴取をされた。


 スキンヘッド達が中々目を覚まさなかったせいでかなり時間がかかり、詰所を出た時はすっかり日が暮れてしまっていた。


「あの……オスカーさん。助けて頂きありがとうございました!」


 詰所を出てすぐ、一緒に詰所から出て来た女性にお礼を言われる。


「いえいえ、それより、微妙に大ごとになってしまってすみませんでした。衛兵が近くにいたなら、俺が出しゃばらなくても助けてもらえたでしょうし……」


「そんなことは!オスカーさんに助けてもらって本当に嬉しかったです。あと……手は大丈夫ですか?」


 女性は包帯のまかれた手を見て、申し訳なさそうな表情になる。


「えぇ、詰所で治療してもらいましたから。骨には異常がなかったみたいですし、問題ないですよ」


「そうでしたか……あの、今度お礼に伺わせてもらいますね!」


「え?いや、大したことはしていませんし、気にしなくて大丈夫ですよ」


 俺はそう言ったのだが、思いっきり首を横に振りながら、慌てた様に女性は言う。


「とんでもないです!あの時すごく怖かったですし、オスカーさんが助けてくれて本当に嬉しかったんです!だからお礼をさせてください!」


「えっと……分かりました」


 お礼をしたいって気持ちも分からなくもないし、とりあえず俺は女性の言葉を受け入れることにした。


「ありがとうございます!明日、お店に伺わせていただきますね!」


「分かりました、お待ちしてます」


 俺がそう言うと、嬉しそうな笑顔を見せながら女性は走り去っていった。


「って、俺のこと知っているのか?あぁ、リリーさんあたりが伝えたんだろうな、多分。って俺、あの人の名前も聞いてないぞ?」


 まぁ、明日来るというのだからその時にでも聞けばいいか……。


 そう思い、家に戻ろうとして面倒な事を思い出してしまった。


「あ……パティに頼まれた食油買ってねぇ。後こんな遅くなるって伝えて無かったし……これ、絶対文句言われるわ……めんどくせぇ」


 どうやら、家に帰った後も面倒事が残っているようだ。


 俺はため息をつきながら家路についた。






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「これなんてギャルゲ?」


 とりあえず、次にあったら主人公オスカーの髪を毟ろう。


 俺は心に硬く誓った。


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