第304話 パンドラの箱
2024.6.20
旦那が寝ている間にスマホを見た。
別に、何か怪しかったわけじゃない。
でも、何となく見たかった。
Gravityというアプリに、私との生活の中での愚痴が吐かれていた。
2年前、私は激しい躁状態になって、マッチングアプリで知り合った人と割と頻繁にご飯に行ったりしていた。
旦那とはもちろん上手くいっていなかった。
そんな状況下で、
「離婚したい」
「精神障害者は構ってくれるところがあるけどその家族のサポートは何もない」
「自分の機嫌を自分で取れない人間と結婚してしまったのが最大の過ち」
等々、いろんな愚痴が羅列されていた。
2年前とはいえ、「自分の機嫌を自分で取れない人間」と言われてしまって、なかなかにショックだった。
布団に入って4時間、パチリと目が覚めた。
私は生きていていいのだろうか、
とか、
私は一緒にいないほうがいいんじゃないだろうか
とか、
いろんな感情が複雑に絡まっている。
精神障害者は構ってくれるところがあるけど、っていうのもね。
構ってちゃんですよ、精神障害者は。
そうですよね。
まぁ病気とはいえ、自分がやらかしたこともことなので、旦那を責めることはできない。
責めるというか、ショックを受けた。
まぁ、ひょんなことでスマホを見てしまった私が悪いのだが。
2年前。ちょうど、双極性障害の診断が付いたかどうかという時。
診断が付いてからも、薬が合わなかったりして病状は落ち着かなかったっけ。
そんな中での夫婦仲はサイアクだった。
まぁ旦那の言いたいこともわかる。
精神障害者は肩身が狭い。
なりたくてなったわけじゃないんだけどな。
病気のせいばかりにしちゃいけないけど、躁状態の時って、本当に止まらない。
歯止めをかけられない気がする。
今の夫婦仲は平穏だけど。
でも、私は精神障害者。
「自分の機嫌を自分で取ることもできない」精神障害者。
取るとこねぇや。
改めて、長生きなんてするもんじゃねぇなと感じた。
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