第302話 鳴らせない電話
2024.6.1
今日から6月だ。私は生きている。
ふと、母に電話しようかと思ったが、子どものことを言われるのが怖くて電話するのをやめた。
ひどいことを言われても、なお関わろうとするのは何故なのだろうか。自分でもわからない。
普通なら関わらなければ良いのに。
母との関わりは断つことができない。
でも関わればひどいことを言われる。
でも、、、、、、、
最近は、波に漂いながら何とか生きながらえている。
この前は母の言葉でガクンと鬱に転じてしまったが、最近は持ち直している。
酒に走り、薬に走り、瀉血に走り、ひどい3日間を過ごした気がする。
病気が判明して薬が奏功するまでのひどい生活を再現したかのようだ。
言葉って、言った方は覚えてないのに言われた方は猛烈に覚えてたりする。
そして、傷付いてしまう。
言葉は見えない武器だ。
母から、小さい頃から言葉という武器でたくさんぶん殴られてきたものだが、いくらぶん殴られても免疫は付かないみたいだ。
妊娠するまで、母には連絡できないのかなあ、
だって、電話したら「できたの?」って言われるから。
違うと言ったら、明らかにため息を吐いているから。
妊娠しないと、電話しちゃいけないんだ。
それじゃあ、一生電話できないかもね。
親子なんて、そんなものか。
家族なんて、そんなものか。
そんな希薄な家族しかいない私が、子を持って良いのか。
死ぬまでずっと問い続けるだろう。
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