第301話 苦い記憶

2024.5.22

今日は診察日だった。


一昨日は本当にしんどくて、泣く気力もなく寝たきりだった。もちろん仕事も休み。


私は生きていていいのだろうかとずっと考えていた。

生きる価値はあるのか、生きる意味は何なのか、子供ができなかったら、とかいろいろ。


答えはまだ出ていないけど、診察では外野の声なんか気にするなと言われた。


でも気にしちゃうんだよね。

まぁでも少しは楽になったかも。

子供ができてもできなくてもいいじゃない。


どっちにも、それ相応の幸せがあるじゃない。


と、ちょっとだけ思考をシフトできたかもしれない。


最近は子供のことばかり考えて追い詰められていた。

母に罵倒されてからはもうどうにもならなくなった。

鬱にガクンと落ちてしまった。


旦那が、つらいことを忘れるには新しい記憶で埋めるか時間が解決してくれるのを待つしかないと言っていた。


まぁ、そうかも。

たまにはマトモなこと言うじゃねぇか。


せめて、この病気のことについて母から理解が得られたのなら、肩の荷がぐっと軽くなるんだけどなぁ。

まぁ無理だよね、アタマおかしい人扱いされて終わりでしょ。


昔、小さい頃に捨てられそうになって初めて自傷行為をしたとき、「このキチガイ」と言われたことは今でも忘れない。


「あの鉄格子のついたキチガイ病院にブチ込んでやる」


と言われたことも忘れない。


そう、精神科の病院には鉄格子のついた部屋もあるのよね、今はどうなのかしら。


そんなことを徒然と。

消えない記憶を苦く思い出したりして。


今日も生きている。




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