第178話 君の名は。

2022.12.14

今日も派遣のバイトだ。

今日は大ハズレの場所だった。


こんなこと、派遣にやらせていいのか?みたいなことも、普通にやらされた。


一部の介護士がとても偉そうで上から目線で指示してきた。


色ボケじじいにケツタッチされた。


というか、初対面でタメ口を聞く社会人ってどうなんだろう。

いい年して恥ずかしいな。


いい年して、恥ずかしいまま、生きていくんだろう。

私はそのあたりの常識はわきまえているつもりだ。

でもこんな病気。


今日、派遣で働いていて、改めて「こんな病気じゃなかったらな」って思った。

認知症の高齢者が喚くのと、0歳の子どもが喚くのではえらい違いだ。


子どもが喚いても、私は「どうしたんでちゅか〜」となるが、高齢者が喚けば舌打ちして終了だ。


それくらい、私にとって高齢者の看護は向いていない。

別に憎いとか、そういった感情ではない。

ただ、荒廃していくだけの人間を見るのが、虚しいというか、感情が湧かないのだ。


ただ、大変なだけ。

だから、最近は派遣のバイトをする度にどこかつらく、胸がキュッとなる。

今までとは真逆の、高齢者とばかり関わるからだ。


正直しんどい。

お金のため、とだけ割り切って仕事を「こなす」感じだ。

「楽しむ」でもなく、ただ、「こなす」。


私のような人間は、安定して働けないから、こうして派遣のバイトで何とか凌ぎながら働くしかないのだ。


今回、保育園をクビになって、痛感した。

薬で概ね安定していても、波はやってくる。

何がトリガーになるかもわからない。


普通の人とは、やはり違うのだ。

そう感じることそのものが、一番虚しくて悲しくて悔しい。


このどうしようもない感情に、どう名前を付けたら良いのだろう?


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る