第103話 初めての、、

2022.7.6

この数日、生死の境を彷徨っていた。

と言うと、何だか大げさである。


屋上でジーマを飲み、酔いながら夜景を体育座りで眺める。

支点はお尻のみ。

強い風が吹いたら、うっかり落ちるかもしれない。

しかも、酔っている。


私は虐待を受けて育ってきた。

子どもながらに、布団の中で、大人になれば幸せになれると思っていた。


だけど、大人になったらこんな病気になってしまった。

病気のことをひた隠しにして、リチウムのゴミをチラつかされて必死に自分のものではないと否定して、鬱になって仕事を休んでしまって白い目で見られ、謝り、本当はつらいのに作り笑顔を作って、そうやって生きてきた。


今までもこれからも、生きていたって楽しいことなんてあるんだろうか?


ふとそう思った時に、もう疲れたなって思って、死のうと思った。


理由が明確にあるわけじゃない。

旦那が、とか、仕事が、とかじゃない。


理由がわからない。


だけど、死のうと思った。


死ぬために、薬をもらいに行った。

酒で流し込んだ。


現実から逃げた。


前は、死のうとは思ったけど、どこかで生きようとしていた自分もいて、ODする量も調整していた。



今回は、どうやったら死ねるか?をよく考えた。


クーラーのないクソ暑い部屋でODしたら死ねるんじゃないか、


ODで朦朧としてる中で首を吊れば楽に逝けるんじゃないか、


朦朧としながら屋上の欄干に座ってたらふらっと落ちるんじゃないか、


とか。


とりあえず死ぬことばかり考えていた。


それが、この数日だ。


X JAPANのTEARSばかり聴いていた。


私も、HIDEみたいになりたいと思った。


職場の妊婦は、「エコー写真見せたら旦那が喜んでた」「女の子だって」


そんなことを嬉々として話している。


私は、旦那にそんなことしてあげられない。

家事もできない。仕事も休む。白い目で見られる。


生きてる価値なくね?

って本気で思った。


前は、旦那が嫌いだから離婚しようと思った。


今は、旦那がかわいそうだから離婚してあげよう、となっている。


前にガチ鬱になった時、「死にたいなら離婚してからにしてくれ」と言われたから、離婚届を書いてから死のうと思っている。


死にたい死にたいの波は何だか過ぎたけれど、きっと私はこうして自分を殺めるんだろうな、と今回の一件で学んだ。


これからどう生きるべきかを真剣に考えないといけないと思った。


遺書は書いてある。

カクヨムを見ればオッケー。


別に死ぬ前に連絡するような人もいない。

私は猫のように、ひっそりと死にたい。


人の目の前で、みたいなのは好きじゃない。


本気で、周りの人間は何が楽しくて生きてるんだろうと思う。


どうして生きてるんですか?って一人一人にインタビューしたい。


それくらい、今の私には生きる理由がない。


死ねないから生きてます。


翌日も仕事行かないといけないから盛大にODできなくて、帰ったらソッコーで酒で薬流し込んで早朝に目覚めてます。


双極性障害が自殺率の高い病気たる由縁がよくわかった。


ずっと死にたい死にたいなら、死ねるのにね。


でも、ガチ鬱の波でうっかり死んだら、あの世で後悔してんだろうな。


どうだろ、でも「楽になれたね」ってなってるかな。




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