第96話 いつ死ぬのか問題

遺書を書いたけど、未だにのうのうと生きている。


屋上から、手すりの欄干に座って、足を投げ出した状態で、つらつらと書いた遺書。


誰かに背中を押してもらえたら、すっと落ちただろう。

背後に、何となくだけど亡くなった祖父がいた気がした。


生きてても楽しいとか、これからも楽しいであろうことが何も浮かばない。

びっくりするくらい浮かばない。


私には居場所がない。

家にも職場にも。


居場所を「与えてもらっている」だけ。


私じゃないといけないなんて一切ない。


ゴミ箱漁られて、リチウムのゴミを上の人間に献上されて。

「精神的にアレな人」の扱いだ。


生きてても、今までもこれからも楽しいとか肯定的に思えることがほぼない。


どうやって死のう、いつ死のう。

そう思っている。


私の居場所はどこにもないから。


誰か刺してくんねーかな、とか思ったりもする。


今思えば、何にも楽しいことも、輝かしいこともなかったな、なんて。


旦那と二人でいても、いつも独りぼっちだった。

つらい時も悲しい時も、いつもいつも一人で抱えて、悩んでいた


旦那は人の気持ちがわからない。

「おつらいでしょう」とマニュアルの如く言うだけ。


そんなこと、私は求めてない。


だから、旦那といても、私は一人だ。


最近、独りぼっちと思う機会が増えた。

悩みは増えるのに、私は独りぼっちだ。


早く楽になりたいな。

祖父に会いたい。



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