第61話 ないものねだり

雨がひどい。

シトシト…どころかザーザーと豪雨並みに降っている。


メンタルにも良くない気がする。


昨日、私は自分の必要性について考えていた。

周りと比べてしまった結果、自分には何の価値もないなという答えに辿り着いたからだ。


まぁ比べるとはいっても、私と「普通の人」とではそもそも比べるフィールドが違う。


普通に働ければ、もっといろいろ充実した人生なのかな、とか


現状、私は週4で1日6時間働いている。

別に子どももいないし、正規雇用でもいいのに、非常勤パートだ。


正規雇用で働くには、ハードルが高いから、どうしたって非常勤パートのような働き方になる。

今までの経験則からして、正規雇用にはリスクしかないと思っている。


最近、旦那との間では家を建てるか建てないか論争が起こっている。


家を建てるなら、私もいくらか出さないといけない。

いくら出さないといけないの?


旦那は年々、年収は上がるだろう。

私はどうだろう。不安定なままだ。


貯金を崩して、家に充てなければならないのか。


私は、見通しの立たないことが苦手だ。

「お金をいくらか出さないといけない」だけでは、不透明だ。


いつ、どれくらい出さないといけないのか。見通しが立たないと不安になる。


きっと、派遣のバイトを見漁って、予定のないところにポコポコ入れてしまうことになるだろう。

お金を稼がないと、稼げるうちに、なんて焦るのだろう。


今日、とても不安定で、過食嘔吐してしまった。


「普通の人」がサラリと流せるところが、私には流せない。


ある意味では、数字になって「見える化」されていれば安心できる。


月にいくら必要だから、これくらい働けばok、みたいなのがわかれば安心できるんだけど。


そういったところに、普通の人との差を感じる。


ちゃんと働いて、家も建てて、子どもにも恵まれて。職場の人のことなんだけど。


私とは真逆だ。


羨ましい。


ないものねだり。

私も、そんな風になりたかったな。

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