第41話 時間は平等なはずなのに

2022.5.14


心療内科で働いていると、どうして人間は平等じゃないのだろう、とふと思う。


障害や病気を抱えて、ただでさえ生きづらくてハンデなのに、「普通」の多数の同調圧力に負けて、居心地が悪くなってさらにつらくなる。


「普通の人」なら払わなくていい医療費。

他の人は服やコスメに回せるお金。


通院に使う時間を、もっと他のことに使えるのに。


こんな病気じゃなかったら、もっと幅広く働けるのに。


どうせ通院してたって、薬飲んでたって、どうにもできないことなんかたくさんある。


薬なんか、通院なんか、無意味じゃん、ってたまにとてつもなく虚しくなる。


まさに、今。笑


何か理不尽を感じても、これ違うじゃんって思っても、私が「普通の人」じゃないからそう思うのかなって、打ちひしがれる。


それが、今。笑


悲しいとか、悔しいとか、負の感情の無限ループ。

この気持ちは、薬でどうにかなるの?


病気や障害を、常に肯定的に受け入れて付き合っていくなんて無理でしょ。

今日みたいに、荒ぶる日もある。


時間は皆、平等なはずなのに。


苦しいな。


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