第4話 イジメの標的!?
それから数ヶ月が過ぎ、その間、垣村君にべったりだった私はイジメの標的にされた。
ドンッ
私を押し飛ばす、4人の女子生徒。
「あんた生意気っ!」
「そうよ!」
「垣村君にベタベタしないでくれる?」
「超ムカつくーーっ!」
「だってそう言われても垣村君と私は赤い糸で…」
グイッと髪を引っ張る女子生徒。
「何が赤い糸よ!」
「そんなのあるわけないし!」
「そうそう!バカバカしい!」
「彼に二度と近付かないで!」
「ちょっと可愛いからって調子に乗らないでよね!」
「あんた凄いムカつく!」
「今度また近付くような真似したら許さないからねっ!」
4人は去った。
「女って…」
ビクッ
突然の声に驚く。
「こえー…」
声のする方に目を向けると、そこには垣村君の姿があった。
「か、垣村君!?…見て見ぬふり?タチ悪いよ…」
「俺の事でイジメられてるんだし、別に自業自得じゃね?だって、お前、ベッタリだし」
「…そうだね…肩持つんだって言われ兼ねないしね。だけど注意するくらい良かったんじゃ?」
「断る!」
「………………」
「帰ろう…」
私は帰る事にし、その後もお構いなしに垣村君に変わらない態度で過ごしていた。
もちろん、イジメは酷くなる一方だった。
「ちょっとっ!忠告したはずだけど!?何様のつもり!?」
「本当っ!!マジムカつく!!」
「ちょっとー、この子痛い目に合わせてやってー」
「二度と男を受け入れなくしてあげる!じゃあ、後宜しくーー」
そして4人の女子生徒達は去り、入れ代わりに3人の男の子達が現れる。
「…な、何…?」
グイッ
両腕を掴まれる私。
「は、離して!」
「お前、赤い糸信じてる身分だもんな?経験ないんだろう?」
「優しーーくしてやるよ」
「最初、俺な」
「オッケー!」
「や、やだっ!離してっ!」
「静かにしなっ!」
ビクッ
「こんな事、俺達もしたくねーけど、頼まれたから」
「そういう事」
「男って、どんなものか、よーく分かってもらえば近付かねーだろ?って…」
「私は、負けない!彼の事は諦めないから!」
「どんだけの自信だよ。おいっ!押さえろ!」
「了解」
私はキスをされ、制服のボタンが外される。
その時――――
「コラーーっ!何をしている!」
「ヤベッ!行くぞ!」
3人は慌てて去った。
ガクッ スーッ
私は体をゆっくり崩していく。
「…木村…大丈夫か?」
涙がこぼれ落ちる。
「…木村…?」
歩み寄る垣村君。
私は垣村君の胸の中に飛び込んだ。
「…怖かった……」
優しく抱きしめる垣村君。
しばらくして――――
「…ごめん…ありがとう…じゃあ帰るね…バイバイ」
体を離し帰り始める私。
グイッ
引き止める垣村君。
「お前……どうして…?」
「赤い糸で結ばれているから…私……垣村君の為なら負けないよ」
私は顔をあげ笑顔を見せる。
「お前…自分の事もっと大切に……」
「いいんだよ別に気にしないで!私が、そう思っているんだって。……でも…やっぱり…赤い糸って存在しないのかな……?」
「…えっ…?」
「それじゃ…」
私は帰り始める。
グイッと引き止められキスされた。
ドキン…
「赤い糸が入るマジで存在するのなら、その証拠見せな。赤い糸で俺達がつながっているという証拠をな」
そして、垣村君は帰って行った。
でもその後、私は学校を休み、結局、退学をした。
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