第3話 恐怖の告白

「おいっ!木村、廊下」


垣村君が言ってきた。



廊下を見ると一人の男子生徒。

私は廊下に出た。



「はい?」

「あの、今日の放課後、お時間貰えますか?」

「放課後?うん、良いけど…」



その日の放課後、男子生徒は、教室前の廊下に来た。


私は、廊下に出ると彼に連れられ屋上に行った。

 




「木村さん!!」



ビクッ



男子生徒が私の名前を大きめの声を出して言った為、驚く。




「は、はい!」

「僕と木村さんは赤い糸でつながってますか?」

「えっ!?」

「だって繫がっているなら良いんでしょう?」

「…良いっていうか…」


「それで、どうなんですか?」

「…つながってないよ…」

「…どうして、そう言えるんですか?」

「…えっ…?」


「でも、つながってなくても好きなら関係ないはずだよ!」


「関係あるよ!」


「ないです!」


「ある!…その相手が好きでも赤い糸がつながっていないなら幸せになれないよ!別れる事になるんだから!」


「考え過ぎだ!僕は、こんなに君の事を愛しているのに…どうして…?…どうして僕を選んでくれないの?」




そう言うと、ゆっくり歩み寄る男子生徒。




「…僕は…信じないよ…君と赤い糸でつながってなくても…もしかすると赤い糸になってつながるかもしれないから…僕は君を愛しているんだ!それに答えてよ!」



《…この子…怖い…》



私は怖くなり、ゆっくりと後退りする。




「ねえ…答えて…僕…ずっと君の事見て来たんだよ…君と僕は赤い糸でつながっている…そうだよね?」




ガシャ


金網に背中が当たり、それを狙ってか両側に両手をつかれ、道を塞がれた。



「…ち…違う…」


「…やっぱり…可愛い〜♪」




上から下まで舐め回すように見つめる男の子。


顔を近付ける男の子。




「や、やだ…辞め…」




スッと私から相手が離れた。



《えっ…?》



「な、何だよ!お前!」


「優しくしてもらっただけで彼女を自分の母親のような感覚で執着して、更に自分の彼女みたいに思い込むなんて、いい迷惑だ!お前の頭ん中どうなってんだよ?」



「…僕は…僕は…わぁぁぁぁっ!」



男子生徒は、奇声をあげ、走り去った。





ガクッ スー……

私は力が抜け、ゆっくりと腰をおろす。




「お前…イイ男から悪い男までと幅広くモテんだな?」




スッ

私の前に腰を降ろす。




「…垣村君…?どうし…」


「…赤い糸で結ばれているから気になって心配で助けに来た」




ドキン


「えっ…?」



「………………」




「…なーんて…言うと思うか?バーカ」

「…なっ…!」


「真に受けんな!所詮、赤い糸なんて存在しないんだよ!クラスの女子があの男子ヤバ系なんだって言ったから来ただけ」


「…どうして?」

「えっ?」


「赤い糸なんて存在しないとか心配だから気になってとか…言っておきながら助けに来る理由が分かんないよ!どうでもいいなら放っておけば良いじゃん!」


「あー、そう思ったよ。関係ねーなって!だけど…気付いたら…ここに…」




私は不意のキスをした。



「な、何…す…」


「お礼のキス♪」


「なっ…!お前っ!人の唇を…しかもファーストキス…」


「私もだよ♪」


「あのなーっ!お前…」




スッと垣村君の唇を片手の人差し指で触れる。



「そうカッカしないの~。私達は赤い糸で結ばれているから全然良いでしょ?じゃあね〜垣村君♪」















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