20
今回はほぼ未開拓領域である港町方面へ向かう。前回は落ちていた踏切も上がっており、問題なく進むことができた。
踏切を渡ってすぐの場所に、なにやら奇妙な形の石碑が。というか真ん中の星形がどうみてもエルダーサインにしか見えない。え? なに? もしかしてこの先インスマスなの?
今は何ができるわけでもないのでとりあえず進むが、横道はなぜか赤い液体でいっぱいで、しかもそこから何かの気配がしてくる。血? それとも赤潮? まあ今は行けないということなのだろうと一先ず行けるところから探索する。
道なりに進むと思い出のあの神社のところに出た。しかしそれ以外は特に変わった様子もない。真ん中の穴が洞窟に通じていたはずとのことなのでその入口を探しに行こうと振り返ると、紙の切れはしが落ちていた。所々黒塗りされて肝心なところはさっぱりだが、紙の書式からパソコンなどで作られたものであり、しかも黄ばみなどの経年劣化が見られないことから今までに出てきたものではかなり直近の文書であると思われる。しかも文章内に儀式の文言があることから、あの廃村の関係者か秘密を知るものが作成した可能性が高く、しかもその人物はそれなりの地位にいることが窺える。その当人がどのような立場かは分からないため、善悪を論じることもできないが。
下に戻ると赤潮が引いており進めるようにはなっていたが……地面には黒いヒトデのような跡がついていた。幸いこれ自体には特に危険はないようだが不気味なことには違いなく、正体についてもちょっと心当たりがない。
先に進むも、やはり各所に赤潮が発生していて通れるところは少ない。そして各所に意味深な祠や箱などが散見される。ここら辺りは町の中でも特に信仰心が強いのか、あるいはそうならざるをえないのか……。
ついに浜辺の方まで到達し、奥まで行くが洞窟の入口とおぼしき場所は塞がっていてとても通れなさそうだった。
来た道を戻ろうとすると、またもや紙の切れ端が。今度は儀式の内容についてそのまま書かれていた。
うん。まあ、普通ならこれを試す奴はいないよね。町の各所の看板もやたらと動かすなよとか書かれていたし。もはやノリが某倶楽部のそれである。
それはさておいて道を引き返すと、来る時は開いていたはずの木戸がなぜか閉まっていた。主人公が疑問に思ったその時、唐突に魚の頭っぽい怪異が出現してピンチに陥る。畜生見事な魚面じゃねえか。あ、いや、なんかドラクエにも似たような奴がいた気がする。
ひとまず小石を投げるも効果はない。しかもなかなかの速度で迫ってくるため、あわてて木戸をバシバシと叩くと木戸が開いてなんとか逃げ出せた。
魚の怪異――もう深き者でいいか――はすぐに消え去ったが、紙の方を見ると戸を四回叩くの所に黒いヒトデの印がついていた。よくできましたってか? わあい嬉しくなーい。
しかし目標も紙の内容を試そうになってしまっており、何かを引き起こすことは避けられなさそうである。
ひとまず何があるのか一通りを見て回ることにする。木戸からすぐ下に向かうと波止場があり、それを伝っていくと途中に木の板が落ちていた。それを持ち上げ……ってフナムシィィィィイ! 正直ほんのちょっぴりヒヤリとしたが、既に確かめたためもう問題ではない。改めて手に取り近くの溝に橋を架けるがここで少し引っ掛かった。
なんかこの光景見覚えが……そうだ、たしかプロモーションにあった場所だ。だとするとこの次は……!
急いで板を渡ると予想に違わず後ろから人面蟹が迫ってきたところだった。幸い溝までは越えてくることもなくそのまま引き返して行く。……が、しばらくするとまた戻ってくるためこのままでは身動きが取れなさそうである。とりあえず奥の方へ進むと壺が置いてある祠があった。紙には壺を別の祠に持っていくとあったから、多分これを釣り針のあった祠へ持っていけば良いのだろう。本当は動かしちゃいけないんだろうけどね!
いきなり挑戦するのはちょっと気が引けたのでここは保留にして別の場所へ向かう。幸い蟹はもういなくなっており、無事に進むことができた。
隣の道に向かってみると今度は灯台があった。ここも一応儀式の場所っぽいが、紙の内容からするとおそらく〆の場所だろう。ここが崖だったらサスペンス劇場になるところである。
小さな公園で死んだ魚を発見する。なんでこんなところにあるのかは分からないが、これを池に投げ込めば良いらしい。だが、池とはどこのことだ? もしかして団地の方にあるあの池のことか? 物を投げ込むなと書かれてはいたが。ひとまず行ってはみたものの 特に何かアクションができる訳でもないらしく、せいぜい透明な何かがあるだけだった。
……スタンド使いかな? ひとまずここも保留にする。
今度は駅の方向に向かうが、ここら辺は他と違って深きものの警戒が厳重だった。なんとか通り抜けるも、駅とおぼしき場所に錆びた箱が置いてあるだけ。これに濡らした紙を入れればいいらしいが、肝心の濡らした紙をまだまだ持っていない。身動きも取りづらいためここも保留とする。
そうなると……今できそうなのは結局壺関連しかなさそうか。十中八九邪魔は入るだろうがやるしかないだろう。
波止場の祠から壺を取り、針の納められている祠へ持っていって針と入れ換える。針についても何かするのかと思ったが何のアクションもでないのでひとまず置いておく。これについては邪魔は入らなかったが、ヒトデの跡が増えているのが気になった。
次にフェンスの鍵を開けて中に入り、行き止まりの水場に死んだ魚を放り込む。ここにはまた深きものがいたが、目を閉じてれば襲ってこないので突破は容易だった。魚は何か形容しがたいものが取り込んでいき、帰り道は深きものがいないかわりにまたヒトデの跡が ついていた。ちょうど、深きものがいた場所に。
ん? これはもしや、深きものと黒いヒトデは対立している? 確証はないが……心なしか、今作は怪異同士でも対立している場合が多いような気がする。
次の濡れた紙は心当たりがまったくないため、どうしたものかと駅方面にむかったら深きものの警備をすり抜けた先に下へ降りる階段をみつけた。案の定ここらそこで濡れたチケットという、駅にはお誂え向けのアイテムを入手。再び深きものたちの間を掻い潜り錆びた箱にチケットを入れる。
やはり深きものは消えたが、最後についてはそもそも黒塗りされているため何が必要かさえ分からない。
が、ここで急にサイレンが辺りに鳴り響く。
サイレン……赤い水……やべえ、異界入りしちまうじゃねえか! あ、いや、良く考えたら今が既に異界入りみたいなもんじゃねえか。
それはさておき、音の源はどうやら灯台のようである。先ほど見たときよりも遥かに煌々と輝いており、あれなら最後の条件は満たすだろう。ひとまず灯台へ向かうが、黒いヒトデがまるで先導するかのように道にぺたぺたと現れる。もうこの時点でヤバい感じがしないでもないが、固く封じられていたはずの百葉箱にヒトデがとりつき、入口の封が解かれているのを見て疑念は確信に変わる。
中には干からびたヒトデ。確かに黒塗りの文字とも合う。
非常に気は進まないがそれを持って灯台の下へ行き、海へと投げ込んだ。
池でも見たものが、やはりヒトデを取り込む。が、海は静寂を保ったままだ。
そこへあの紙の切れ端がまた現れる。そこにはこう書かれていた。
『当該地域において以上の行為を一晩で行うことは、なにがあっても禁止してください』
……いや、遅えよ!
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