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ストーリーに少々関わりがありそうなので体験版の方もやってみた。
どうやらこちらの主人公は、本編で七不思議を知ろうとしていた子の友達らしい。他にも一人加えての三人組で、本編にもこの戦力の充実ぶりが欲しいところではある。まあ、そんなことになったら序盤に一人、終盤近くに一人死ぬことになって一人だけ生き残ってしまいそうだが。
ただ、アイテムを投げるチュートリアルで、猫のことをムギと呼んでいたのが気になった。ムギは本編主人公の飼い猫というわけじゃなく、地域猫かあるいは子供達が野良をそう呼んでいるだけなのか?
ひとまずウサギ小屋にあるというはしごを取りに行く。……本編より近くないすか?
しかし戻ろうとした時に何か大きな音が。まるで誰かが何かに轢かれたような音だったが、詳細は分からない。外へ出られるくぐり戸も、今回は開かない。おまけにその周囲はあの人面鳥が出る時と同じ灰色になるらしい。まあ範囲じゃない以上、進んでもどのみち得られるものはないだろう。
二人のところに戻るが、大きい音については何の言及もなかった。二人から話がないということは聞こえていなかった可能性が高いだろう。まさか、この町では夜になるとしょっちゅう大きな音が鳴り響くってわけでもないだろうし。
校内に侵入すると、同じ場所に五円玉が落ちていた。やはりこの辺り、ヤツの意図が見て取れる。向こうとしては遊んでいるつもりなのだろうが、こちらからすれば地雷原を横断させられるようなもので、全くもって笑えない。
その後はあくまでごく普通の七不思議探索が続けられた。しかし、渡り廊下でなぜかムギが登場。しかも北の校舎へと行ってしまい、主人公も後を追うことに。しかし連れの少女はムギが見えていなかった様子。タイミング的に見逃しただけなのか、それともムギもまたこの世ならざるモノ側の存在なのだろうか。いずれにしろ、やはり犬程頼りにならないどころかこちらを死地に追いやっている気さえする。癒しはないのか……。
ただ、ここから先はムギを追いかけて七不思議に襲われる、の繰り返しだった。あの交換日記、それ自体がもはや怪談なんじゃないか?
ただ、最後の方。屋上に出たところであの本編の少女が屋上の縁に立っていた。まるで、本編主人公のように。
嫌な予感がするも、現れた選択肢ではどうやっても声をかけるが選べない。
そして右を選択すると、少女は空を見上げ……落ちていった。
体験版の物語はここまでである。隅まで調べてはいないのでもしかしたらもう少し情報があったかもしれないが、まあ誤差であろう。
本編の教師の日誌に、学校にこなくなってしまった生徒がいるとあったが、それは体験版の主人公のことなのだろうか。後の二人はそもそも生きているのかも分からないし、目の前で人が死ぬ所なんて見たら、そりゃあ心ぐらい病みますわ。
何より、少女はどうしてあんなところに立っていたのか。竜宮城へ行くためだったのか、それとも何かとてつもない闇を抱えていたのか。
全てを知るモノは、かの人面鳥だけなのだろう。
そういえば、本編主人公が懐中電灯を拾ったあの場所。あそこに倒れていたのは、もしや……。
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