【ボツ作品供養】男の娘?百合?なSS

シカンタザ(AIのべりすと使用)

【ボツ作品供養】男の娘?百合?なSS

私が彼に振られた理由は「あなたには釣り合わない」ということらしい。つまり、「私よりもっと素敵な人がいると思うの」ということだ。それは違うだろうと思ったけれど、どうせ彼の中では決定事項なので仕方がない。彼がそうしたいならそうすれば良い。でも、これだけは言いたい。私はあなたのことが大好きです。

私は昔からあまり勉強が得意ではなかった。小学校のテストでは100点を取ったことがない。中学校に入ってからもそうだ。定期テストの結果はあまり芳しくなく、いつもクラスでビリに近い順位を取っていた。しかし、そんな私にも得意なことはある。絵を描くことだった。私は美術部に入り、そこでたくさんの作品を作った。その中で一番自信があったのが水彩画だ。顧問の先生からも褒められるくらい上手かった。それなのに、私は彼にフラれてしまった。納得がいかなかった。なんでこんなに頑張っているのに認めてもらえないんだろう。悔しくて、悲しかった。だから、私は決めたのだ。絶対に彼ともう一度付き合ってみせると。

私は自分の描いたイラストをSNSにアップすることにした。今まで描いてきたイラストの中でお気に入りのものだけを厳選して、それを公開するアカウントを作ることにしたのだ。これがなかなか大変で、毎日のように更新しなければならない。最初の頃はほとんど反応がなかったが、ある日を境に少しずつフォロワーが増え始めた。そこから、また新しい目標が生まれた。フォロワーさんを増やして、いつか有名になることである。

まず、フォロワーを増やすために、私は様々な工夫をした。例えば、定期的に自撮り写真をアップするようにした。そうすることで、自分を魅力的に見せることができると考えたからだ。実際、効果はあったようで、フォロー数が増えた。それから、毎日何かしらのイラストをアップし続けた。その結果、1ヶ月ほど経った頃にようやく10人ほどフォロワーが増えていった。そんなある日のことだった。突然、DMが届いた。相手は同じ高校の人だった。なんでも、私の絵を見てファンになったのだという。それからというもの、頻繁にメッセージが来るようになり、今では友達のような関係になっている。たまに通話をしたり、一緒に遊びに行ったりしている。最近では、その人の家で漫画を読んだりするようになっていた。

今日はその人とデートをすることになっている。待ち合わせ場所は駅前にある時計台の下だ。私は時間を確認する。約束の時間まであと30分もある。早く着きすぎちゃったかな。私は周りを見渡す。まだ誰もいないようだ。少し寒いなぁ。コートを着てきて正解だったかも。ふと、目の前に大きな広告塔があることに気づく。そこには最近話題になっている女性アイドルの広告が載っていた。確か名前は……忘れたけど、可愛い女の子がたくさん写っている写真だ。その広告を眺めながら、私はつい呟いてしまう。

「やっぱりみんな可愛いよね……私なんかとは大違いだよ……」

その時だった。誰かに声をかけられた気がしたので振り返る。すると、そこにいたのは先程見た女性アイドルの写真と同じ顔をした男性がいた。背が高くて、顔立ちが良くて、髪が長くて……まるで、彼女そっくりだと思った。私は思わず声をかけてしまった。

「あ、あの!この前テレビで見たんですけど、あなたってモデルとかやってたりしますか?」

彼は驚いた表情を見せる。そして、慌てて言った。

「えっと、そういうわけじゃないよ?ただの一般人だし」

どうやら違ったみたいだ。残念だけど仕方がない。せっかく会えたのにガッカリだ。まぁいいや。気を取り直して別の話をしようと思った時、彼の方から話しかけてきた。

「ねぇ、君さっき俺のこと見て『やっぱりみんな可愛い』って言ってなかった?」

「えっ!?そ、そんなこと言ってないですよ!」

「本当かな~?実は俺の知り合いにも似たような子がいるんだよ。その子はすげぇ美人なんだぜ?ちょっと紹介してもらいたいくらいだわ~」

「あっ!もうこんな時間ですね!すみません!急用を思い出したので帰りますね!」

私はその場から逃げ出すように走っていった。少し待った後もう1回時計台の下に行った。待ち合わせした彼の姿はなかった。とりあえず、もう少しだけ待つことにしよう。私はスマホを取り出して、再びSNSを開く。すると、通知が来ていることに気付いた。

「ごめんなさい。体調が悪くなって病院に行ってました。本当に申し訳ないです」

私は気にしていないという旨のメッセージを送信する。それから家に帰ることにした。しかし、途中でお腹が減ったことを思い出す。そうだ。彼と一緒に食べるはずだったケーキを食べよう。私はコンビニに入ってスイーツコーナーへと向かう。どれにしようかな。色々あるけど、どれも美味しそうに見える。私は悩んだ末、モンブランを購入した。家に帰って早速食べ始める。うん。甘いものが疲れを癒してくれる。でも、何だろう。味がよくわからない……。どうしてなのかな……涙が出てきた。

翌日、学校へ行くと、教室の前に人集りができていた。一体なんだろうかと思い近づくと、昨日会った彼がクラスメイトに囲まれていた。みんな口々に彼を褒めている。どうやらこの学校の生徒で人気者らしい。確かにカッコイイもんね。私もあんな風になれたら良かったのになぁ。

私は自分の席に着くと、すぐに隣の男子生徒が話しかけてくる。

「おっす。昨日のニュース観たか?」

「なんのこと?」

「あのイケメンモデルの子が突然消えたって話」

「へぇ、そうなんだ」

「興味なさそうだな……お前ならもっと食いつくと思ってたんだけど……」

「別に……」

「まぁいいけど。それよりさ、今日の放課後にカラオケ行かねーか?」

「うぅん……今日はパスかな。ちょっと予定があって……」

私はそう答えると、バッグの中から教科書を取り出す。その時だった。

「ねぇ、その手に持ってるものは何?」

突然、後ろから声をかけられたので振り向く。そこには私の苦手な人が立っていた。

「えっと、これは……」

「見せてくれる?」

そう言うとその人は私の手から雑誌を奪っていく。そして、パラパラとページをめくっていく。すると、彼女はため息をついた。

「これ……あなたが書いたんでしょ?よく書けたと思うわ」

「ち、違うって。それは友達が描いたものだよ」

「あら、そうなの?じゃあ、この子の連絡先を教えてもらえるかしら?直接会いに行くことにするわ」

「えっ、どうして……?」

「どうしても何も、私がその作品のファンだからよ。それとも、あなたの書いたものだって言い張るつもり?」

「い、いや……そういうわけじゃないけど」

「だったらいいわよね?それとも、何か問題でもあるのかしら?」

「い、いえ……ありません……」

「わかれば良いのよ」

その人は満足した様子で去っていった。私は深い溜息をつく。やっぱりあの人のことは好きになれない。それにしても、まさかあの人の目に留まってしまうなんて……これからどんなことをされるのだろうか。考えるだけでゾッとする。

放課後になり、私は校門に向かって歩いていた。今月は結構余裕があるから、ちょっと高めのケーキを買って帰ろうかな。そんなことを考えながら歩いていると、突然背後から声をかけられる。振り返ると、そこには先程の彼女がいた。私は思わず身構える。すると、相手はクスリと笑って言った。

「そんなに警戒しないでちょうだい。私は何もするつもりはないわ」

「ほ、本当ですか……?」

「もちろん。私はあなたの作品を純粋に評価したいだけ。ただそれだけよ」

「わ、わかりました……それで、何をすればいいんですか?」

「簡単よ。まずは場所を変えましょう。そこで色々と話を聞かせてもらうわ」

「はい……」

私は彼女に連れられてカフェへとやって来た。店内にはクラシック音楽が流れており、とても落ち着いた雰囲気だ。店員さんに案内されて奥の方の席に向かう。どうやら個室のようだ。彼女はメニュー表を手に取る。

「さぁ、好きなものを注文して頂戴。私のおごりよ」

「えっ、でも悪いですよ……」

「気にしなくていいわ。さぁ、遠慮せずに選んで」

「ありがとうございます。では、お言葉に甘えて……」

私はチョコレートケーキと紅茶を頼んだ。しばらくすると、それらが運ばれてくる。早速食べ始めるが、なかなか喉を通ってくれない。私はケーキを食べるフリをしてチラチラと彼女を観察していた。すると、彼女はこちらを見て微笑む。

私はドキッとした。こんな風に優しく笑うことができるんだ。何だか不思議な気分だな。すると、突然質問を投げかけられた。

「ねぇ、あなたはイラストを描いてるって言ってたけど、どのくらい書いているのかしら?」

「えっと、一応毎日描いてますね」

「ふぅん。ちなみに、どれくらいの頻度で投稿しているのかしら?」

「週に1回ですけど」

「そうなのね。ねぇ、あなたの作品を見せてもらえるかしら?」

「えぇ!?そ、それはちょっと……恥ずかしいです」

「大丈夫よ。絶対に誰にも言わないし、約束するわ」

「本当に……?」

「えぇ、本当に」

私は覚悟を決めてスマホを取り出して彼女に見せる。すると、画面を見た瞬間、彼女の表情が変わった。

「こ、これは……凄いわ!」

「あっ、ありがとう……ございます……」

「でも、どうしてこれをあなたが描けたの?」

「実は友達に絵の上手な子がいて、その子に教えてもらったんです」

「なるほどね……この子の名前はわかる?」

「はい!えーと、確か……『Riio』っていう名前でした」

「そう……Riioちゃんね」

彼女はそう呟くと、再び画面に視線を落とした。何だろう。まるで宝物を見るような目つきをしている。私は不思議に思って尋ねる。

「あの……もしかして、ファンなんですか?」

「そうね。私の大好きなイラストレーターよ。いつも応援させてもらっているわ」

「そうなんですか。私もその人の大ファンなんですよ」

「あら、奇遇ね。私たち気が合うかもしれないわ」

「ですね」

「そうだわ。よかったら連絡先を交換しましょう」

「えっ、いいんですか?」

「もちろんよ。これから仲良くしていきましょう」

「はい。よろしくお願いします」

こうして私は彼女と連絡先を交換することになった。まさかこんなことになるなんて夢にも思わなかった。とりあえず、今日は早めに帰ろうかな。明日は学校だし、体調管理はしっかりしないと。

翌日、私は教室で友人と話していた。彼女は昨日のことを話してくる。

「ねえ、聞いた?あの人があんたのこと探してたんだって」

「あぁ……うん、知ってるよ」

「それで、何か言われたの?」

「ううん、別に何も言われなかったけど」

「そうなんだ。なら良かったじゃん。あの人と関わることなんて滅多にないと思うし」

「確かにそうかも。でも、ちょっと怖かったかな」

「まぁ、気持ちは分かるけどさ……そういえば、最近よくSNSとかでバズってるよね」

「あぁ、あれ?なんかモデルの子を消したらしいよ」

「マジで?よくそんな酷いことができたよね」

「ホントだよ。しかも、それがきっかけでモデル事務所から訴えられてるとかさ」

「へぇ、知らなかった。でも、それって自業自得じゃないの?」

「まぁね。あんなことやってたら当然だと思うけどさ」

そんな会話をしていた時だった。突然、先生が入ってくる。そして、こう言った。

「みんな、落ち着いて聞いてくれ。先程、君たちのクラスメートであるXさんが亡くなった。詳しい死因はまだ分かっていないが、自殺の可能性が極めて高い」

「えっ……?」

その言葉を聞いて私たちは思わず固まる。今、何て言った……?

「嘘……だろ?」

「そんな……何で……?」

クラスメイトたちは動揺を隠せない様子だった。無理もない。私も同じだ。一体、何が起きたというのだろうか。まさか彼女が死ぬなんて…… 放課後になり、私は急いで帰宅する。すると、既に両親が帰っていた。私は2人に事情を話す。すると、両親は驚いた様子でこちらを見てきた。

「そ、それは本当なのか!?」

「う、うん……」

「そ、それで……どうしてXさんが死んだの?」

「それが……わからないの。遺書みたいなものも見つからなかったし」

「そうか……」

両親はとてもショックを受けているようだったが、すぐに気を取り直してこちらに向きなおった。

「ところで、お前は大丈夫か?」

「私は大丈夫だけど……」

「そうか。もし辛いことがあったらいつでも相談してくれ」

「ありがとう。お父さん……」


ここで終わり(ボツ)。

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