第7話
母の死亡が確定した後、母の歯磨きをした。生きていた時は母が自分で磨いていたから、私が母の歯磨きをしたのは始めてだった。口が開かなかったので、表面しか磨けなかった。うがいも出来ないから、磨いた歯に、水を掛けて清潔なタオルで拭いた。口の中から茶褐色の水が出た。枕のカバーのタオルを交換し、ベッドのシートも交換した。母の屍斑が出始めた全身を水で濡らして絞ったタオルで拭いた。オムツを確認したが失禁した様子がなかったので、交換しなかった。新しい服に母を着換えさせた。顔を中心に冷やして、室温を出来るだけ下げた。冷凍のペットボトルを利用して温まらないように気を付けながら、手を握り添い寝した。
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