19話

「・・・・・・そんなことはありません。彼女らに非はありませんので、さっきの言葉を撤回して欲しいところですが。今は無理でしょうからいいですよ。」

em「今日はここまでにしましょう。」

夕方・・・・・・

gr「今日はいざこざがあったようだが・・・・・・」

kk「あの3人が悪いんですぅ!私の悪口を・・・・・・」

zm「そんな事は言ってなかったで。後、そいつがいるところからその3人が喋っていることを聞けるとも思わんで。」

「・・・・・・身体強化魔法の応用なら聴覚だけを鋭く出来ますが、まだ心無様は出来るほど上達はしていません。ので、根拠は薄いです。」

mz「私が聞きました!」

em「私は聞いていません。彼1人だけでは信憑性が薄すぎます。」

gr「これでは埒が明かないな。この話はこれで終わりにする。各部屋に帰り給え。」

〜ヒスイの部屋〜

「はぁ・・・・・・教えないほうが良かったか?だが、知らずに魅了してたらヤバいことになるしなぁ・・・・・・」

zm「教えんほうが良かったんちゃう?」

「ですよねぇ・・・・・・って、ゾムさん!?」

zm「返事聞きに来たで。」

「あ、え〜っと、1つ聞きたいんですけど。僕が本当はヒスイという名前ではなくて、異世界から来た人で、どんなことでも出来てしまう怪物みたいな人でも・・・・・・ですか?」

zm「異世界から来とったのは知っとる。グルさんが言いよった。名前が偽名なんはびっくりしたけどな。で、本名は何なん?」

「僕の名前は雪村蓮。この世界の神様全員に加護を貰った召喚に巻き込まれただけの人ですよ。僕の「巫女と同じ力を使える」、「想像したものを作れる」。その2つの能力について誰にも言えなくて、悪用されるかもしれないから誰にも相談できなかった。寂しいのを歌で紛らわしてたけど、紛れてなかった。本当は、誰かに・・・・・・誰かに・・・・・・」

ポトッ、ポトッ。

僕の頬を涙が伝っていく。

zm「もう、1人で泣かんでええ。俺に身を任せえ。」

ギュッ。

ゾムさんは僕を抱きしめた。

「うっ・・・・・・うっ・・・・・・うわぁぁぁ〜ん!」

僕はゾムさんの胸に顔を埋め、泣いた。やっぱり心細かった。誰も知らない世界で1人で生きるなんて厳しかったんだ。僕は・・・・・・寂しかったんだ。

数十分後・・・・・・

zm「落ち着いたか?」

「・・・・・・はい。あ、服・・・・・・」

zm「大丈夫やで!洗えばええんやから。」

「汚れた物を綺麗に戻せ、クリーン。」

キラン。

zm「これも魔法なんか?」

「はい。生活魔法というもので、無属性に属します。」

zm「俺らは使えるんやろうか・・・・・・」

「使えますよ。皆さん、無属性の適性を持ってますので。」

zm「その敬語やめてくれん?気になってしょうがないわ。」

「え、あ、うん。やめる。でも、他の皆には使うよ?後、皆の前では敬語だから。」

zm「ま、それはしょうがないねんな。グルさんらの前じゃラタナリアを演じとるんやけ。」

「二人の秘密ってことで!」

zm「そうやな!二人の秘密や!」

異世界生活145日目

 朝、巫女さんらを起こしに行ったのだが、服がボロボロ、顔は傷だらけでいた。一瞬思考が停止したが、すぐに治療した。その後かわいい服を作って着させた。ご飯が終わった後、魔法の練習をした。魔力を感じるのはそこまで難しくはない。適性属性を鑑定して全員に知らせたら、心無さんが特性の魅了を使ってミューザさんを魅了し、他の子たちを傷つけた。彼女の力は叡智。それがなにかわかっても、詳細は知れない。だから傷つけても意味ないのに。均衡を壊し、自分の身を魔物に落としたいのなら止めはしないけどね。後、ゾムさんに自分の事やら能力やらを話した。人に自分の身の上を話したのは初めてだった。泣いちゃったし、告白の返事もしてないけど、彼と一緒にいるとすごく心が軽くなる。でも、飽きずに僕を見てくれるのかはわからない。答えが出るにはまだ時間がかかるのかも知れない。

収入・支出 なし

残金 1ラフテ6フラ40ラテ

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