10話
tn「開始っ!」
kn「行くで!」
トントンさんの合図でコネシマさんは氷の剣を作り出し、襲いかかってくるが、僕はそれを難なくかわし、コネシマさんとの距離を詰め、双剣の片方を上に投げた。
kn「投げてどうするんや?攻撃手段が減るで。」
ren「いいえ、全く。双剣に纏え、サンダー。」
双剣に雷属性を付与する。落ちてくる双剣の片方を掴み、コネシマさんの方に投げ、避けたところを叩く。
kn「おわっ!」
避けたからか少し体が傾いた。
ren「動きを止めて、ブリザード。」
パキンッ!ピタッ。
氷で動きを止められたコネシマさんの首元に双剣を当てた。
tn「終了っ!」
kn「ま、負けたぁ。やっぱ強いな!大鎌使ったらもっと強いんやろうな!」
sho「次は僕です!コネシマさんはそこで指くわえて見ててください。」
ren「いいですよ、ショッピさん!じゃあ、今回はアサシンナイフ使いますね。」
sho「なんでも良いですよ。僕に倒されるんやから。」
ren「それはそれは。その意気込み、砕かれても知りませんよ?」
tn「開始っ!」
ショッピさんはシャベルを取り出し、殴りに来た。嫌な予感がするので僕は絶対あれに当たるまいと避ける。
sho「避けてるだけじゃあ終わりませんよ?」
ren「分かってますよっ!」
身体強化魔法を自身にかけて、背後にまわったが、シャベルにふっ飛ばされてしまった。その反動で一番最初にかけた髪色と目の色を変えていた魔法が解けたようで、ショッピさん達はびっくりしていた。
ren「そんなにビックリすることです?」
そう言いながら黒髪黒目に戻す。
tn「ビックリするわ!まさか髪色変えてたとは思わんやろ!」
ren「まあまあ、後で理由は言いますんで。続けていいですか?」
gr「いいゾ。」
ren「だそうですよ、ショッピさん。」
sho「そうっすか。じゃ、遠慮なく!」
ren「まあその前に、終わらせますけど。」
地面を蹴って懐に入り、アサシンナイフをコネシマさんと同様に首元に当てる。
tn「終了っ!」
sho「勝てると思ったんっすけど、無理やったっすね。」
ren「いや、ぶっ飛ばされた時、僕死ぬかと思いましたよ。」
zm「俺とやろうや!」
ren「ちょっと待って下さい。我が疲労と傷を癒せ、ハイヒール。」
ポゥ・・・
ぶっ飛ばされた際の傷と疲れを癒す。
ren「じゃあやりましょう、ゾムさん!」
tn「開始っ!」
ガキンッ!
ren「おわっと!」
開始早々ゾムさんが僕の首をナイフで狙って来た。双剣で防がせてもらったが。
zm「お前凄ぇな!大体の奴らがこれで終わるんやけどなぁ・・・」
ren「他の方と一緒にしないで頂きたい!これでも僕は暗殺者の前に冒険者なのでね!」
zm「そうやったんかぁ。それやったら、楽しめそうやな!」
会話しながらナイフと双剣が交わる。僕はポーカーフェイスを保っているのが精一杯だった。
zm「攻撃せんと終わらへんよ?」
ren「分かってるんですけどねっ!」
攻撃をしてみるが、防がれてしまう。殺す気で来てるからか、防戦一方である。
ren「あんま使いたくなかったんですけどね!これは。」
ブンッ!
距離を取り、杖を大鎌に変化させる。
kn「使わないんじゃないのかよ!」
ren「使いたくないですよっ!ですけど、防戦一方より攻撃に徹する方がずっと良いですからね!」
大鎌を振り、攻撃をするが紙一重で避けられている。。ただ不覚にもその姿がかっこいいと思ってしまったのは仕方のないことだろう・・・と思っている。
ren「っ・・・・・・!」
zm「顔赤いで?」
痛い所を突かれてしまって、なにかの糸が切れたような気がした。
ren「Damse inl Distress(ダムゼル・イン・ディストレス)はいない。もういいかい?」
zm「ああ”?」
ren「嗚呼・・・詠唱崩壊 劣等人間 サヨナラだ。」※スーサイドパレヱドの一節
ブンッ!キンッ!
tn「終わりや。ゾム見てみい、戦意喪失しとうやろうが。他の奴らも殺気に当てられて臨戦態勢になっとるやろうが。」
ren「えっ、あっ!すみませんでしたっ!」
皆さんに向かって綺麗な土下座をする。ああ何やってんだ!歌わないと決めていたのに!歌ってしまった。
zm「・・・・・・・・・やっぱ凄いなぁ!」
ren「本当にごめんなさい!・・・え?」
tn「土下座せんでええよ!?」
os「色々やりすぎやめぅ・・・」
gr「そう言えば、お前は誰に言われてここに来たのだ?」
ren「えーっと、王族からの君等の殺害依頼書だから・・・国王ですかね。ほぼ死にに行けって感じでしたけど。」
ut「女の子になんてことやらせるんや!」
鬱さんがちょっと怒っている様子。
ren「で、僕帰っていいです?依頼を失敗し、死にかけで帰ってきた・・・みたいな感じで。」
tn「それ、ヒスイは大丈夫なのか?」
ren「大丈夫ですよ。僕が強いのはギルマスのお墨付きですから。だから、僕より貴方らの方が強かったってだけで済むので。」
tn「ならええんやけどな・・・」
ren「まあ、トントンさんの心配は最もだし、他言無用の依頼を失敗したので殺される可能性は高いでしょうけど、そこらの暗殺者に殺されるほど弱くはないので。あの国追われたらこっち来てもいいですか?」
僕は異世界から来た人間であり、こちらのことなんか全くもって知らない。そんな奴を受け入れるほどこの国も甘くはないだろう。
gr「いいゾ!歓迎しよう!」
ren「ふふっ。良いんですか?言わば人間のお尋ね者ですよ?次こっち来る時は。」
gr「逆に丁度いいぐらいだ。」
差し出せばいい関係を築けるかもしれないというのに、この人達は・・・・・・本当にいい人たちだな。
ren「そうですね。じゃあ、またいつか。ワープ・ゼアー。」
別れの言葉を言い、移動魔法を使って宿へ帰った。
異世界生活94日目
依頼は結論から言うと失敗してしまった。生きてる理由は彼らが僕に興味を持っているからだ。まあ、生きているだけで幸運だが。魔王とは刀を交えられなかったが、幹部のコネシマ、ショッピ、ゾムの3人と殺り合ったが、僕が敵うはずもなく、殺されない程度にコテンパンにやられた訳ではなく、僕が勝った。殺してはないけどね。
収入・支出共になし
残金 1ラフテ6フラ40ラテ
朝・・・・・・
門番「あれ?どこ行くんだい?」
ren「準備が整ったので旅をしようかと。またいつか会えると良いですね。」
門番「ああ、そうだね。君の旅路に幸があらんことを。」
僕は門が見えなくなるまで歩き、そこで神聖国近くの森にワ―プをした。そして僕は風魔法で中傷ぐらいまで自身の体を傷つけた。痛いが頑張って神聖国の門まで近づき入国し、ギルドまで歩いて行った。
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