第6話もう言い直さなくて大丈夫です

 「ところでイグニス。本当のところシンの力をどう思う?」


 「…はっきり言いますと異常です。我が炎でさえ一度目は効果がありましたが二度目からは軽い火傷程度しか負っていません。抵抗力?いやシン自身が体験した事をものにしている、上手く言えませんがその様に感じました。」


 「おそらく貴方の言っているとおりよ。シンは己が体験した事を全て体得しているのよ。本人は気付いていないみたいだけど…」


 「まさかその様な事が…いやしかし、言われてみればそのとおりかと…しかし危険なのでは?」


 「大丈夫よ。むしろこれからはより一層シンをちょうきょ…鍛えてもっと私好みにしていくのよ。」


 「…ハァ、しかしリアーナ様の好みとなるとかなり難しい気がしますが?」


 「大丈夫あの子ならやれるわ。いえしてみせるわ。そうとなれば明日からのメニューを考え直さないといけないわね。フフ、楽しみだわ。」


 「!な、なんか物凄い寒気が…風邪でもひいたかな?っと、今はそれよりも早く料理を作らないと自分自身の為にも。」


その後すぐに料理を作り終え何事もなくその夜は更けていった


 「さて、それじゃあ今日のちょうきょ…訓練を始めるわよ。」


 「…もう調教って言っちゃっていいですよ?何もかも手遅れですし…」


 「…な、何言ってるの訓練に決まっているでしょう?それよりも今日は私と実戦形式で戦うわよ。」


 「…僕に○ねと?」


 「ちゃんと手加減するから大丈夫よ?」


 「…いーや、絶対嘘です。そもそも脳筋の師匠にそんな事が…」


 「あ?」


 「よろしくお願いします師匠。」


 「よし、それじゃあ始めるわよ。」


 「…はい。ってグハーーーーーーー!」


 「ホラホラどんどん行くわよ?」


 「…ちょ、ま…し、しょ…○ぬ…」


 「○ねーーーーーーーーーーーー!!!」


 「やっぱり殺そうとしてるじゃん?アッ、ギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー………」


その後も延々と脳筋エルフの攻撃を一方的に受け続け日が暮れるまでそのちょうきょ…訓練は続けられた

一度も反撃する事もなくただボロ雑巾の様になりながら僕は考えていた

予想通り脳筋の師匠には何の言葉も届かなかった

あとどのぐらいの期間僕は生きていられるのだろうか 

誰かあの脳筋エルフを退治して下さいと………

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