プレオープン【お帰りなさいませご主人様♡】(4)
「はい、どーーーーんっっっ」
とてもあの廃墟のような汚さだったとは思えないピカピカな室内、そしてどこから運んできた家具やらなんやら。一花の荷物持ちにさせられたセイランがそれらを置く。
「ちょっと!セイラン!!もうちょっと丁寧にやりなさいよ!!他の店から集めてきたお古なんだから壊れたらどうするのよ!」
「あれ??新品じゃないんですか??」
僕は買い物に言ってくると1時間前に言われたものだからこんなに早く新品を買ってきたのかと思った。
「何言ってんのよ。バカじゃないの?そんなお金あるなら他に使うわ。それに、別に新品じゃなくてもちょっとお古なら譲ってくれる知り合いがいるのよ」
少しバツ悪そうな顔で言う。リサイクルショップの店長とでも知り合いなのだろうか。そんなコトより!と張り切った顔に戻るとセイランと僕に指示をしながらそれらをそれらしくメイドカフェになるように配置していく。表にはカウンター席が10席弱、ソファの置かれたテーブル席が8つ程度だった。それにしてもこんな量と重いものを…流石アンドロイド。セイランがいなかったら持ってこれなかっただろう。
30分くらいしただろうか。並べ終わった部屋中を見渡すが僕とセイランが思ったことを口にする。
「意外と広いですね…というより…なんかメイドカフェというより…」
「…ちょっと落ち着きすぎているといいますか…私の以前お使えしていたお屋敷とは違いますというか…イメージしていたカフェではないです…」
一花はコクリと頷くと顔がひきつったまま元気よく
「うん!キャバクラになったわね!!!」
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