釣瓶落としの後始末
a letter
25. November
荒野ばかり続く道程は果てしなく、辟易させられること。
加えて、夏の日の長さに反して、秋の日没の早さに距離を稼げず、もどかしさばかりが募る。
単調なこの旅路こそ最大の難所なのでは、と思わされるほど、我々の歩みは遅い。
期待と不安を抱えたこの身には、辛い道程だ。
広大な土地では、退屈を紛らわすのにも苦労する。思考は自ずと内面へと向かい、これまで何度も繰り返した問いにもう一度直面することになった。
それだけ何もないのだ、この場所は。
今、緑が懐かしい。人の滅びを知らしめる廃墟でさえ、恋しく思えてしまう。
目的地を前にして課されたこの試練を如何にして越えるべきか。
私は今、葛藤の
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます