4話 作戦

「え!?千章そんなこと呟いてたの、それってヤバいじゃん!絶対しっかり話した方がいいって!」

「うぅ…そうだよね。でもなんて声かけたら。」

次の日の昼休み、2人は昨日の出来事について話し合っているようだ。


「うーん…そうだ!千章を誘うのはたつみにお願いしよう!」

「かまちーに?」

「うん!千章と仲いいしね!」

沙羅は少し考えると名案を思いついたのか、急に彼の名前を発した。

その発言に、色羽は不思議そうに彼女を見つめながら話を聞いているようだ。


「私の考えはね、夜の観覧車デート大作戦!」

「へ?なにそれ?」

「今度の土曜に4人で観覧車乗りに行こうよ!そこで2人きりになった時に名前を呼ぶの!」

「な、なんかロマンチックだね?ちゃんと呼べるかな…」

そして彼女が自信満々に答えると、色羽は困ったような表情をして不安そうに話す。


「大丈夫!あと2日あるし、今まで練習きたんだから頑張ろ!」

「うん、そうだね!さらちーありがとう!」

そんな様子をみて、沙羅はグッドサインをすると彼女を励ますように声をかける。

色羽はその言葉を聞いて、大きく頷くと先程とは打って変わりやる気に満ちた表情になっていた。


果たして沙羅の『夜の観覧車デート大作戦』は上手くいくのだろうか。

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